とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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唯梓SS 『きっと心も繋がって…』

※追記からどうぞ!


今日は早めに部活が終わったから、まだ太陽が沈みきっておらず、空が赤く染まっていた。
最近、日が落ちるのが早くなってきたせいか、部活が終わる頃には外は暗くなっているから。
そう考えると、何だか久しぶりに夕焼けを見た気がする。

そんな秋の夕暮れ時、私と唯先輩は自宅への帰り道を歩いていた。


「…なんでかなぁ」

「はい?」


唯先輩が唐突に口を開きそう言った。
私はその独り言かどうかも分からない言葉に返事を返してしまった。


「んーとね…」


どうやら唯先輩のそれは独り言ではなかったようだ。


「…どうして昼と夜でこんなに気温が違うのかなって…」

「ああ…」


そういう事か…。
寒がりな唯先輩ならではの質問。
なんだか先輩らしいなって思ってしまう。


「確かにそうですね」


確かに唯先輩の言うとおり、日中は温かいけど、朝とか夜は結構寒い。
秋とはそういう季節なんだろうか?…と考えてしまうけど、生憎私は専門家じゃないから詳しい事は分からない。
まあ分かったところで、気温を操作できる訳じゃないけど。


「夜とか寒いですもんね、これで冬になったらどれだけ寒くなるんでしょうか…」

「う~、やめて~、考えただけで寒くなるよぉ」


先の事を想像したのか、唯先輩はぶるぶると身体を震わせる。
冬の寒さが間近にせまり、気温の方もだんだん下降線を描いてきている今日この頃、唯先輩の寒がりもここに極まっている。


「…そろそろ、コートとかマフラーの出番かなぁ」

「まあちょっと早い気もしますけど、我慢することないんですから、それもいいかもしれないですね」

「うん!…よーし、帰ったら早速準備しなきゃ!」


ギュッと握りこぶしを作り、やる気満々の唯先輩。


「ふふ…」


そんな唯先輩を見ていると何だかおかしくなってしまう。
…思い立ったが吉日って言葉は、唯先輩のためにあるんじゃないかとしみじみ思う。

そんな事を考えていると、不意に唯先輩は両手を口元に持っていき、大きく息を吐いた。


「…はぁ~~、ふぅ…」


吐く息はまだ白くない。


「…手、冷たいんですか?」

「え?…う、うん、ちょっとね」

「そうですか…」


何だかちょっと可哀想になってくる。
ここまで寒がりなのもアレだけど、でもそれは唯先輩のせいじゃないし。
でも、手袋を持ってきてない唯先輩に出来ることなんて吐く息で手を温めるくらいの事しか――


……。


「あの唯先輩…」

「なあに?」

「手、貸して下さい」

「え?…ほい」


そう言って差し出された手を私は自分の手で包み込み、ギュッと繋いだ。
繋いだ唯先輩の手は、ひどく冷たかった。
私の手が熱いから余計にそう感じているのかもしれない。


「…あ、あずにゃん?」


唯先輩は私の行動に驚きを隠せないようだ。

…なんでこんな事しようと思ったんだろう?

でもこれ以上寒がってる先輩を見たくないって、そう思ったから…。


「こ、これならちょっとはあったかいから…」

「あずにゃん……うん」


そう返事を返しながら、日だまりの様な温かい笑顔を見せる唯先輩。

どくんっ、と心臓が跳ねる。
だって、唯先輩の笑顔が今まで見た事がない位、とても優しいものだったから…。
私はそんな笑顔を直視できなくて、バッと先輩から顔を逸らした。


「あ…か…勘違いしないでくださいねっ!べ、別に深い意味とかないんですからっ!」


な、何言ってるの、私…。


「うん!分かってるよ~、ふふ~あずにゃん大好き!」

「なっ!」


突然の告白に頭が沸騰しそうになる。
で、でもきっと唯先輩の事だから、友達とかそういう好きに違いない。
そうだ、そう思う事にしよう。

…今はまだ


「っ…ほ、ほら早く帰りますよ、唯先輩!」


私は唯先輩をぐいっと引っ張りながら前に出る。


「…ま、待ってよ、あずにゃん」


唯先輩は私の横に並ぶとさっきよりも強くギュッと手を握り返してきた。


「えへへ…あったかいね」

「……そう、ですね」


私は俯きながら先輩の言葉に返事を返した。
きっと今の私は茹蛸みたいに顔が真っ赤になってるだろう。
そしてそれを唯先輩が黙って見逃してはくれなかった。


「あれ?あずにゃん顔赤いよ?」

「っ…ゆ、夕日のせいですっ!」


苦しい言い訳だった。
そんなお約束な言い訳しか思いつかない私の思考に文句を言いたくなる。


「…そっか」


けど先輩はそれ以上追及してこなかった。
助かったからいいけど、何だかちょっと拍子抜け…。
先輩だったら絶対追及してくると思ったのに。

…ま、いっか。そんな些細な事は。


「じゃ、帰ろっか」

「…はい」


そう言って、私達はそっと寄り添い、ゆっくりと歩き始めた。




ふんわりと優しいぬくもりに包まれた手から流れ込んでくる唯先輩の熱が、身体中を駆け巡り、私の心を温める。
それが何だか気恥ずかしくて。でも不思議と嬉しい、そんな気分。

唯先輩も同じように感じてくれているだろうか?

…そうだったら嬉しいな。


そして私は繋いだ手に願いを込める。

――私達の心も繋がりますように、と。



おしまい



【あとがき】
寒がり唯パート2でした。
最後まで読んでくれた皆さんありがとうございます。
今度は食べ物ネタでも書きたいなぁ・・・。
何と言っても食欲の秋ですから。
[ 2009/10/20 00:32 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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