とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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唯梓SS 『アズプラス』

※どの方向から見てもギャグでしかない
※国民的梓ちゃんデビュー
※追記からどうぞ。




「はぁ…」


私、平沢唯の悩みは尽きない。
悩み多き年頃とは言え、最近の溜息の数も増える一方だった。
もっぱらの原因は、私の1つ下の後輩、中野梓ちゃんの生態についてなのだが、それと言うのもあずにゃんはある特定の人物に対して頑なに素直じゃない。
それが誰かなんて言わずもがな私以外ありえないわけで。
常日頃から「オーマイギー太ァァー!」な生活を強いられているのだった。


「……もしかしてうざいとか思われちゃってるのかな?」


うちのあずにゃんに限って…と思いつつも、思い当たる節が多すぎて一概にそうとも言い切れない。
抱きつこうものならネコひっかきは当たり前、チューなどしようものならネコパンチは確実。
私のみに発動されるそのスキル、その風当たりは相当なものだった。
それはあずにゃんが入学して1年以上経った今も延々と繰り返されてきた事実。
私があずにゃんに噛み付かれた回数なんて、それこそ両手両足の指の数では足りないほどだ。


「……はっ!…てことは私、あずにゃんに嫌われてる?」


はっきりそうだと言われたわけじゃないけれど、でも今までのあずにゃんとのやりとりを考えれば、そう判断するには材料が多すぎた。


「こ、これは…な、なんとかしないとヤバいんじゃないですか…?」


タラリと嫌な汗が頬を伝う。ゴクリと生唾を飲み込んだ。
これは由々しき問題だった。事の重大さに気付くのが少し遅すぎたかもしれない。
このままでは近い将来、あずにゃんから「フシャァー!」と威嚇されるのも時間の問題だ。


「ど、どうしよ…! なんとかしないと…! う、う~ん?」


何とかしてあずにゃんの好感度を回復できないかと考えてみたが、その手の事に疎い私ではそもそもいい案など思い浮かぶはずもないわけで。
とりあえず、こんな時は誰かに相談するのが一番なんだけど、はてさてどうしたものか。
…なんて思ったその時だった。


「お困りのようですね!」


テッテレー!な感じの効果音と輝かしいまでのドヤ顔と共に。
気配も音もなく突如として参上仕ったその人は――。


「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ! 百合の花咲く花園に悠然と咲く一輪の花! リリィオブリリィとは私のことです!」


一昔前の魔女っ娘みたいな謳い文句はよく分からないけど、リリィオブリリィと名乗ったその少女は、軽音部の仲間の一人でお馴染み、とある琴吹家のお嬢様で間違いなかった。
つまり琴吹紬その人である。


「む、ムギちゃん…? い、いつの間に背後に…ちょっとビックリしたよ」
「いいえ! 私はムギちゃんなどという者ではありません!」


意味不明に白を切るムギちゃんに私は疑問符を浮かべる。


「え、でもムギちゃんだよね?」


一際特徴的なオーラを放つ沢庵眉毛は誰がどう見てもムギちゃんそのものだった。
しかしそのムギちゃん?は首を横に振り乱し否定の意思を示し。


「いいえ違います! 私は通りすがりの沢庵の妖精です!」
「あ、あの…? 沢庵の妖精さんって通りすがったりするものなの? ていうか沢庵の妖精って…」
「そうですね…簡単に言えば、日本の座敷わらしみたいなものです。フィンランド辺りでは縁起がいいとされていてとても有名なんですよ。以後お見知りおきを」


素朴な疑問に律儀にも丁寧に返してくれるムギちゃ…いや沢庵の妖精さん。
しかも妖精さんは実は妖怪さんだったらしい。しかも国外産の。世界は広いなって思う。
とりあえずこれ以上追求したら話が進まない気がしたので話を合わせることにした。
きっとムギちゃんは疲れてるんだと思うんです。


「そ、それでその沢庵の妖精さんが、私に一体何の用なのかな?」
「迷える子羊に愛の手を。梓ちゃんのことでお悩みの唯ちゃんに一発逆転の秘策を持ってきました」
「えぇ~!? そ、それホント?!」


藁にも縋る思いだった私にとって、その言葉はまさに希望の光。
思わず身を乗り出すように食らいついていた私に、桜高の制服を着た沢庵眉毛の妖精さんはドヤ顔を崩さず親指をグッと立てながら、


「もちのろんですよ唯ちゃん。タイタニックに乗った気分で私に任せておけば万事解決です」
「あの…確かタイタニックって氷山にぶつかって沈んじゃうんじゃなかったっけ?」
「じゃあマリーセレスト号に乗った気分でいきましょう」
「そして誰もいなくなっちゃうよ!? なんだかぜんぜん任せておけないよ!」
「唯ちゃん…大義を成そうとする者がそんな細かいことを気にしてちゃダメよ」
「は、はい…」


何だかいいように丸め込まれただけの気もするけど、今の私には手も足も出せないことは事実。
とりあえず妖精さんの話を聞いてからでも遅くない気がした。


「ではまず唯ちゃんにこれを授けます」
「あ、ありがとう…って、え?…こ、これって……」


懐で温めておきましたと言わんばかりに取り出したる物品には見覚えがあった。
今や携帯電話に並ぶ一人一台と言っても過言ではないそれは、下は幼い子供から上は高齢のお年寄りまで、今を生きる現代人なら一度はお目にかかったことがあるであろう世界的に有名な家庭用のゲーム機。
その名も『ニン○ンドーDS』、通称DSである。ちなみにDSはダブルスクリーンの略なんだそうだ。
伏字にしてもあまり意味がないほど有名であるそれは、かくいう私も所持していたりするが、とにもかくにも突然そんな物を差し出されて尋ねたいことなど一つしかないわけで…。


「……そのDSがどうかしたの?」
「確かにこれはDSですがちょっと違います。これは3D対応の最新機種、3DSなのです」
「へぇ~3DSなんだぁ、私まだ持ってないんだよね~。って私が聞きたいのはそういうことじゃなくてね?」
「わかってますよ。話の肝はDSじゃありません。このDS内で既に起動中のソフトにあります」
「?」


疑問符を浮かべながら首を傾げると、妖精さんは不適な笑みを漏らしながら。


「とりあえず唯ちゃん。DSを開いてみて?」
「う、うん」


言われた通り開いてみると、スリープモードが解除されてスクリーンの様子が表示される。


「え!?」


瞬間私は目を疑った。
画面に映ったそれを見てギョッとして慌てて妖精さんに視線を送った。


「あ、あのあのっ…これって…!」
「ふふ…唯ちゃんならそこに映っているのが誰かわかるわよね?」
「あ、あずにゃんだ…」
「ご明察です」


見間違うはずもない、私の愛しい仔猫ちゃんこと、中野梓ちゃんに間違いない。
画面の中のあずにゃんは、どこかご機嫌斜めな様子で、まるで常日頃接しているようなツンツンあずにゃんを相手にしている気分だ。
おまけに3DSであるが故に立体感も抜群で、本物のあずにゃんがそこにいるみたい。
なんとなくテレビ電話でお話してる気分かも。
画面の中でゆるゆる動いているあずにゃんに関心していると、妖精さんからこのソフトについての説明が入った。


「そのソフトはね、いわゆる恋愛シュミレーションゲームなの」
「れ、恋愛シュミレーション? ってことはつまり…」
「そう、そこにいる梓ちゃんと擬似恋愛が楽しめるソフトなのよ」
「で、でもでも…こんなゲーム見たことないよ? こんなの売ってたの?」
「ううん、どこにも売ってないわよ。それは非売品。世間には出回っていない、この世に二つとしてないソフトなの。そして今後も決して世の中に出回ることのない幻のソフトなのよ」
「ええ!? そ、そんなソフトがなんでこんなところに…」
「ふふ♪ 実はそれ、琴吹グループが独自開発した唯ちゃん専用に用意したゲームなの。つまりそのゲームをプレイできるのはこの世で唯ちゃんだけだということね」
「な、なんだってー!?」
「その名も『アズプラス』! そのゲームのすごいところはね、現実の時間や季節に合わせてリアルタイムで梓ちゃんとの恋愛生活が体験できるところなの。デートやスキンシップなんてのは序の口、おはようからおやすみまで、めくるめく梓ちゃんとのふわふわ時間が唯ちゃんの前に広がっているのよ」


ピシャーンっ!!と、全身が雷にうたれたような感覚に見舞われた。


「唯ちゃんには今日から国民的梓ちゃんと生活を共にし、恋愛のいろはをシュミレートして貰います。リアルの梓ちゃんを落としたければ、まずはゲーム世界の梓ちゃんを軽々クリアしてみせなさい。さすれば道は開かれます」
「よ、妖精さん…わ、私…」
「大丈夫、唯ちゃんならやれるわ。梓ちゃんを真に想う気持ちがあるのなら、やってやれないことはないはずよ」
「よ、よぉ~し! せっかくのチャンスだもんね! 目指せあずにゃん攻略!」
「その意気よ唯ちゃん!」


ふんすっ!と、気合十分な鼻息をついて決意を固めて。
これからお世話になるDS内のあずにゃんにファーストコンタクトを試みた。


「これからよろしくね? あずにゃん」


ツンツンとタッチペンであずにゃんのホッペを突っ突いてみると、


『にゃっ! ちょ、ちょっと! な、何するんですか! 気安くベタベタ触らないでください! 唯先輩のバカ!』
「え、えぇ!? ちょっ…む、ムギちゃん? このあずにゃん喋ってるよ? ドユコト?」


てっきりボイス無しのスタンダードなノベル形式の恋愛ゲームを想像していたのだが、蓋を開けてみれば予想の斜め上を行く展開に驚愕必至。私は慌ててムギちゃ…妖精さんに驚きのまなざしを向けた。


「一昔前の恋愛ゲームならともかく、最近の恋愛ゲームがボイス無しなんてありえないでしょ? とくにそのゲームはリアルタイムシュミレーションを売りにしてるんだし。声は必要不可欠な素材よ」
「そ、そりゃそうかもだけど…でもこれ、まんまあずにゃんの声だよ? もしかしてこのゲーム、あずにゃんも手伝ってるの?」
「まさか。梓ちゃんが手伝ってくれるなら、そもそもこんなゲームを作る必要なんてないでしょ?」
「あ、そっか…」
「実はそれね、本物の声優さんを起用してもらってるの」
「な、なんだってぇーー!!」


本日二度目の驚愕だった。
まさかそこまで大掛かりなゲームなんて、驚くなと言う方が無理だ。
一体このゲームを作製するためにどれだけの予算が掛けられているのか正直予想もつかない。しかもそれが私のためだけに用意されただなんて、なんかの間違いか夢かとしか思えなかった。


「最初はね、梓ちゃんにそっくりならそれでいいかなって思ったの。妥協はしたくなかったけど、こればっかりはどうにもならないだろうしってね。でもね、案外簡単に見つかっちゃったのよ。声帯レベルでまったく梓ちゃんと一致する声が。私も最初聴いたとき驚いちゃったわ。だって完全に梓ちゃんの声なんだもの」
「へぇーそうなんだぁ。私もちょっと聴いてみたいかも…って今聴いてるのがその人の声か。う~ん、世の中には自分と似た人が3人はいるって言うけど、声もあてはまるんだね。正直びっくりだね」


もしかしたら、私の声のそっくりさんもこの世のどこかにいるのかもしれない。
そう考えると少し感慨深いものがある。
もしいるのならぜひ一度会ってみたいものだ。


「とにもかくにも、アフレコに協力していただいたA.Tさんには心から感謝したいわ。彼女のおかげでこのゲームが究極の形で完成したと言っても過言ではないのだから」


妖精さんはその後も『アズプラス』についてのシステムを事細かに説明してくれた。
普段説明書を読まずにゲームをプレイする私にとってはシステム全てを脳内に叩き込むのは至難の技だった。とりあえずやりながら覚えるということでどうか一つよろしく。


「それじゃあ改めて。今日からよろしくね、あずにゃん!」
『……』


画面の中のあずにゃんは返事を返さず、ぷいっとそっぽを向いてしまった。
取り付く島のないツンツンぶりに私は思わず苦笑する。
本当にリアルあずにゃんを相手にしてるかのような感じだけど、だからこそやり甲斐があるというもの。


「負けないよ私! 目指せあずにゃんマスター! 攻略王に私はなる!」
『なに大声で恥ずかしいこと語っちゃってんですか? 頭おかしいんじゃないですか?』
「ぐさっ! し、しどいよあずにゃん…」
『本当のことを言ったまでです』
「ふ…ふふ…まぁいいよ。そんなこと言ってられるのも今のうちだからね、あずにゃん!」
『ふんだ。私が唯先輩を好きになるなんて、天地が引っくり返ったってありえませんよ。あとで泣きべそかいたって知りませんよ?』
「そっちこそ、あとで吠え面かいても知らないからね! ふんすっ」


互いに引けない睨み合いはしばらく続いた。
今でこそツンツン100%のゲームあずにゃんだけど…。
私の攻略次第では、このツンをデレに変えることが出来るんだ。そしてゲームあずにゃんを落とした暁には、大手を振ってリアルあずにゃん攻略に乗り出せるって寸法だ。


「いよぉーし!頑張るぞー!おぉー!」


しかしこの時の唯ちゃんはまだ気付いていなかった…。
このゲームの真の恐ろしさに…。


「あのムギちゃん…そういう怖いナレーション入れるのやめてもらえるかな?」
「私はムギちゃんでは(ry」
「…その設定まだ続くんだ…」


なんにせよ、遂に火蓋が切って落とされたわけだ。
私の、私による、私のためのあずにゃん攻略が今ここにスタートする。
さぁ!ゲームの時間だよ!みんな応援よろしく!



つづかない?



【あとがき】
某有名ゲームのパロ的SSでした。仕事のお昼休みにササッと書いてみました。
誕生日ssの方は今月中にでも…って、え? 遅くね?
とりまこの作品は遊び心満載の突発SSなので続くかどうかは分かりません。
続きがあった方がいいと言う方は……果たしているでしょうか?

[ 2011/12/06 23:03 ] 未分類 | TB(0) | CM(3)
アズプラス…面白かったです!(≧∇≦)
こんなに面白い発想のSSを、お昼休みにささっとお書きになられたとは…さすが、金たろう様であります♪

是非、続編が…唯ちゃんがアズプラスと格闘する姿が見たい!、と思っちゃいました(^w^)
あずにゃんがアズプラスあずにゃんに嫉妬…みたいな展開も…?(笑)

それにしても、師…いや、沢庵の妖精様の行動力…さすがであります!(゜∀゜;ノ)ノ(笑)

お忙しい中、楽しいゆいあずSSを更新してくださり、ありがとうございました(o^∀^o)
誕生日SS、楽しみですが、お忙しい中、あまりご無理なさらないでくださいね(>_<)
[ 2011/12/07 00:00 ] [ 編集 ]
全力全開で続きを所望します!
流石は師…いや沢庵の妖精さんです!
素晴らしい物を作って頂きました!
あまりにもゲームに夢中になってあずにゃんに泣きつかれる唯女史の姿が…
い、いや沢庵の妖精さまのことです!アズプラスの声優さんA奈・T達さんとは別の声優であるA生.T崎女史全面協力な「ユイプラス」が既にあずにゃんの元にッッッ
スッゴイ事になるんでしょうねぇ…

…まてよ?もしかするとS・Sさん協力のリツプラスやY・Hさん協力のミオプラス、果てはM・Yさん協力のウイプラスにY・Nさん協力のジュンプラスまで作製済なのかッ!
ええいっKOTOBUKI家の力はどこまで我々を妄想させるのだっ!



金たろう様、無理しない程度でイイので各○○プラスの話を御願いします(切腹)
[ 2011/12/07 20:50 ] [ 編集 ]
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[ 2011/12/07 22:28 ] [ 編集 ]
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