とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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ゆいあず!!シリーズSS EP04 『軽音旅情浪漫譚 #8 ~月下に轟く双雷の咆哮~』

※追記からどうぞ!



騒がしい昼の光は終わりを迎え。
静かな夜の闇が始まろうとしていた。

一つ、姉がいなくて寂しい憂のため。
一つ、唯先輩分の足りてない私のため。

今宵の平沢家はお泊り会で嵐の予感――。


「…あー…」


憂お手製の満干全席を平らげた私は食後の腹ごなしにぐてーっとフローリングの床に寝転んでいた。
食べた後に寝転がると牛になると言うけど気にしない。とにかく今はそんな気分だった。
しかしそんな和やかムード漂うリビングに問題が一つだけ。その問題とは――。


「…唯先輩分が足りない…」


死ぬか生きるかの瀬戸際である。
夕食から始まったお泊り会だったが初っ端から唯先輩分が切れかける人間が1人いた。
もちろんそれは私、中野梓である。ていうか他に誰がいようか。
もしいたら私じきじきに頭蓋を噛み砕いてやりますので名乗り出てください。
選択肢は「死」か「死ぬ」かのDEATHorDIE!!
さぁ、ロックンロールの始まりです。殺ってやるデス。


「唯先輩分が足りない」


とりあえず大事なことだから2回言った。はいはいお約束お約束。
そして何気に無視を決め込んでいた純が、ハァっと溜息をつきながらようやく反応する。
聞こえてたんなら最初から反応しなさいよ、まったく。


「梓ぁーまだあれから3時間も経ってないんだよ? あんなにくんかくんかしたのにもうダメなの?」


言われて思い出す3時間ほど前の放課後の出来事。
唯先輩のプリンの如き桃尻が乗っかっていたと思われる椅子にこってりと付着した唯先輩分。
当然それは私が丸ごと平らげたのは言うまでもない。
脳髄を刺激する微かな香り。さすが唯先輩の桃尻だけあって濃厚な唯先輩分を補給することができた。
もちろんその時はそれで満足できたのだが、しかしそれも3時間も前の話となれば話は別だった。


「仕方ないじゃん。私唯先輩いないと生きていけないし。ていうか3時間もてばいい方だよ」
「断言しちゃったよこの子!? もはや取り繕う気もなし!?」


何をそんなに驚くことがあろうか。当然のことじゃないか。
人間の体の70%が水分で構成されているように、私の体の70%は唯先輩分で構成されていると言っても過言ではない。人間が水分補給なくして生きられないように、私も唯先輩分を補給しないと生きていけない体になってしまっているのだ。
こんな体にした責任は唯先輩にあるのだから、常に傍にいてもらわないと困るのが実情だった。


「重い。重すぎるよ梓。もうそれは病気の域だよ。昔の梓はどこいったの? カムバックしてよ梓!」
「純ほどじゃないよ。確か今“ピー”kgだっけ? あららこれは大変だ。ダイエットの必要があるんじゃない?」
「誰が体重の話をしたかッ!って、何で私の体重知ってんのッ!? つーか、その哀れむような顔をやめなさいよ! 哀れみたいのは私のほうだっつーの!!」


ウガーっと吼えるヒステリック純にやれやれと首を振った。


「カルシウム足りてないんじゃない? 牛乳持ってこようか? あ、ニボシ食べる?」
「ありがた迷惑だよ! このあほんだらけ!」


叫びつかれたのか、純はハァハァと肩で息を付きながらorzのポーズを取る。いったい何が彼女をここまで追い詰めたのだろうか。確かに体重は目も当てられない結果だが、まだ改善の余地はあるのに。


「あれ? 純ちゃん牛乳欲しかったの? お茶持ってきちゃったんだけど…」


食器の洗い物をしていた憂が、急須と湯飲み茶碗を乗せた食器を手にキッチンから顔を出した。
先ほどの話を変に聞いていたらしく、純は牛乳が欲しいと思い込んでいるようだ。


「いやいや、お茶でいいよ憂。牛乳云々はバカネコの戯言だから」
「え? バカネコなんてどこにいるの?」


キョロキョロと辺りを見回してみるが、当然のようにネコなどいない。
もしかして純には幻覚でも見えているのだろうか?
これはますます一度病院で見てもらった方がいいかもしれない。


「あんたの事だよ! 何自分は関係ないみたいな顔してんの! ていうか今、物凄く失礼なこと考えたでしょ!」
「あ、憂。お茶淹れるの手伝おうか?」
「ありがと梓ちゃん。でも大丈夫だよ」
「そっか」
「うん」
「無視すんなやゴラァァーーッッ!!?」


憂の淹れてくれたお茶を飲みながらこれからの事を考えた。
さてどうやって唯先輩分を補給しようか――と、考えるのはとりあえずこれだけ。
私にとっては死活問題なので早急に手を打たないといけない。
一番の方法は唯先輩の部屋にルパンダイブを決め込むことなんだけど、さすがに部屋の主がいないところで勝手するのは気が引ける。親しき仲にも礼儀あり。唯先輩の嫌がることはなるべく避けたい。
でも、やっぱり他にいい方法が思いつかないのもまた事実。
とりあえず憂に尋ねてみることにした。


「ねぇ憂、唯先輩の部屋って使っちゃダメかな?」
「え? うーんダメなことはないと思うよ。梓ちゃんが使うならお姉ちゃんも喜んでOKすると思うけど」
「そ、そうかな? でも、うーん…」
「お姉ちゃんにメールしてみたら? 使ってもいいかどうか」
「あ、その手があったか」


よくよく考えてみれば、唯先輩に会えないだけで連絡をしようと思えば連絡できたんだった。
声を聞くだけでも相当の唯先輩分が補給できるというのに何やってんだ私。
今朝、唯先輩を失くして気が動転していたせいか、その事に今の今までまったく気付かなかった。朝から昼にかけては何故か記憶が曖昧だし、午後は午後で唯先輩の教室という甘い誘惑にそわそわしてたし。


「よし! そうと決まればさっそく!」


行動あるのみ。というわけで私は携帯を取り出した。
電話か、メールか、さてどうしようかと考えていたその時――。

ピリリリリっ!

と、携帯の着信音が突然リビングに鳴り響く。突然のことに驚く私だった。
「わっわっ!」と声を上げながら危うく落としそうになる携帯を器用にも空中でキャッチした。


「あぶないあぶない…」


ハァっと安堵の溜息を付いて改めて携帯を覗き込む。
愛する唯先輩に連絡しようとしていた矢先にいったい誰だ?
と、憤慨する気持ちを抑えながら私はメールを開く。
して、その相手はというと――。


「え…? ゆ、い…? ゆゆっ、唯先輩からだ!?」


ディスプレイに映し出された名前にビクンっ!と体が過剰な反応を示す。
メールをしてきた相手は今まさに連絡しようとしていた唯先輩だったのだ。
以心伝心とも思えるそのタイミングに私は驚きを隠せない。なんだか運命的なものを感じてしまう。


「お姉ちゃんから?」
「なんて書いてあんの?」
「え、えーと…って二人とも野次馬根性丸出しだね」


まぁそれはいいけど。
唯先輩からのメールの内容は――。




 ◇




夕食を終え、ホテルの一室でくつろぐ私達軽音部一行。
ムギちゃんが淹れてくれた緑茶を飲みながら何をするでもなくダラダラと過ごしていた。
そんな中、私こと平沢唯にはとある問題が発生していた。その問題とは――。


「…あずにゃん分が足りない…」


死ぬか生きるかのロックンロールだった。


「なんか今更な気もするけど…やっとか」
「あずにゃん分が――」
「大事なことだから2回言うとかは無しだぞ」


ハァっと、呆れたような溜息をつく澪ちゃんに言い返す気力もなかった。
何気なしに寝転んだ畳の上。畳の匂いが鼻腔を擽る。何だかわびさびを感じた。
ボーっと天井を見上げることしばらく。
何の前触れもなしに思い浮かんだのは私の愛しい仔猫ちゃんの顔だった。

あずにゃんどうしてるかな――。

あずにゃん分の足りていない今の状況でそう考えたのが運の尽き。
一度気になりだすと止まらない私の思考回路は、あずにゃんという名の仔猫で埋め尽くされて。
時間が経つにつれて「あずにゃんどうしてるかな?」から「あずにゃんに会いたい」に変化して。
愛しいあの子に触れることができないその事実に憤りを覚えていた。


「でも意外にもったよな。唯にしては」
「唯にしてはって…。そりゃ失礼ってもんだよりっちゃん!」


ぷんぷんと怒ったような顔を見せると、りっちゃんは「わりぃわりぃ♪」と悪びれもせずに謝罪の言葉を述べる。
まるで謝罪する気の感じられないりっちゃんらしい誤り方に、すっかり怒る気も失せてしまった。


「でもりっちゃんの言うことも一理あるかも。てっきり夜までもたないんじゃないかって思ってたから。唯ちゃんにしては頑張ってるなぁ~って思ったわぁ」


空になった湯飲みにお茶を注いでいたムギちゃんがピタリと手を止めてそんな事を言い出した。
りっちゃんに味方するような物言いに少しばかりショックを覚える。


「が、ガーン…ムギちゃんまで…。みんなしどい…」


でも、確かにみんなの言うことにも一理あるような気がしないでもない。
1日1回、いや半日に1回はあずにゃんに触れないとダメになると自負している私がここまでもったのは、ひとえに修学旅行の魔力のおかげと言える。偶然とは言え、あずにゃん3号との出会いもきっとそれに起因しているのかも。


「そんなに我慢できないんなら梓に連絡したらいいんじゃないのか?」
「ほぇ?」


思いがけない澪ちゃんの言葉にムクっと上半身を起こした。


「な、なんだよ? 変なこと言ったか?」
「ああああッッ!!?」
「ひぃっ」


澪ちゃんがビビるのもお構い無しに大声を張り上げたのはもちろん私だった。
ある重大なことに気付くと同時に、何故こんな簡単な事にも気付かなかったのかと自分の馬鹿さ加減に呆れ果てた。


「澪ちゃん頭いい! そうだよ、その手があったんだ!」
「は、はぁ?」
「そういえば私、朝から1回もあずにゃんに連絡してなかった!」
「一回もか? それじゃ梓も寂しがってるんじゃないか?」


澪ちゃんの言うことに、りっちゃんもムギちゃんもうんうんと納得の表情で頷いている。
特にムギちゃんの目、というか眉毛の輝き方は異質だった。正直ちょっと怖い。
早く連絡しなさい、さもないと琴吹印の沢庵爆弾をお見舞いするわよ、っとその逆三角形に逆立った特徴的な眉毛が語っていた。
みんなの意見は満場一致。さすがの私も焦りから体が震えてくる。


「そ、そうかなっ…あずにゃん寂しがってるかなっ…ど、どうしよっ…もしあずにゃんが寂しいうさぎさんは死んじゃう的な状況に追い込まれてたらっ…!」
「落ち着いて唯ちゃん! まずは深呼吸よ。レッツ深呼吸ゥ! さぁ私に続いて! ひっひっふー! ひっひっふー!!」
「ひ、ひっひっふぅ~! ひっひっふぅ~!」


ムギちゃんの言われるままに深呼吸で気持ちを落ち着ける。


「いや、それ深呼吸じゃねーし」
「ひっひっふー! ひっひっふー!」
「ひっひっふぅ~! ひっひっふぅ~!」
「…聞いてねーし…ま、いーけどな…はぁ…」


そういえば、ここ最近あずにゃんと電話とかメールとかしてなかったな。
まったくなかったわけじゃないけど、いつも一緒だし、それに電話やメールをするよりお互い顔を合わせてお話する方が楽しかったしね。
うーん、どうやら恋に急ぎ過ぎるあまり盲目になっていたみたい。こんな当たり前のことすら気づかなかったなんてね。
私もまだまだ修行が足りないなぁ…。


「人生は死ぬまで修行なのよ唯ちゃん!」


ムギちゃんのありがたいお言葉を胸に秘めて、すんっ!と鼻息を一つ。
私は携帯を手に早速メールを打って、愛しのあずにゃんに送った。
え? 内容? えへへ、それはな・い・しょ♪




 ◇




時刻は夜の10時を回ったあたり。
昨今、小学生ですら寝ていないような時間である。さすがにまだ寝るには早い。
眠くもないし、何だか時間を損してる気がして寝る気にもなれなかった。

で、そんなときに執り行われたのは、純からの提案で決定した狩り祭り。
つまりは狩りを主体としたゲームで盛り上がろうってことになった。
特に断る理由もなかった私と憂は快く承諾して。
それぞれご自慢のデータを持ち寄って通信プレイをすることになった。
そしてゲーム開始から15分ほど経った今――。


「……ッ!」


ピリピリとした空気が肌を突き刺す中、予断を許さぬ攻防が幾度となく繰り返されていた。
今宵の獲物は血に飢えている。今ここで確実に息の根を止めなければ殺られるのはこっちだ。
殺らなければ殺られる。この期を逃したらもうチャンスは決して巡ってこない――!!
チャンスはこの瞬間、今この時しかない――!!


「今だよ純! 閃光玉を投げて!」
「ガッテン承知の助! このビリビリワンコに目に物見せてくれる!」


足を引きずりながら別のフロアへと逃げようとする死に体のモンスター。
ビリビリと帯電した体が特徴の雷狼竜と呼ばれる魔物は、私達の度重なる攻撃ですでに虫の息だった。
そんな魔物に止めを刺すべく純によって投げ込まれたはずの閃光玉――。
しかしいつまで経っても閃光玉は効力を発揮せず、代わりに何やら聞き覚えのある軽快な音楽が鼓膜を突いた。
タラリと頬を伝う冷や汗――。
この魔物との戦いに不釣り合いなその音楽は――。
嫌な予感がして恐る恐る純の方に目を向けると…、


「ちょっ! な、なんで肉焼き始めてんのよ純!」


戦場のど真ん中で肉を焼く滑稽な戦士の姿が目に付いた。
軽快な明るい音楽はやはり肉を焼く音楽だったのだ。
ていうか何をしてるんだこのバカは。


「閃光玉っつったでしょ!?」
「てへぺろ♪ 手元が狂っちった♪」


ジョウズニヤケマシタ~♪


「あ、でもおいしく焼けたよ。こんがり肉いる?」
「いらないよ! 今この状況で肉なんてなんの役にも立たないよ! 純と一緒だよ!」
「ひどっ!?」


結局、もたもたしているうちに瀕死の魔物は別のフロアへと逃げてしまった。
早く追って止めを刺さないと、そう思って駆け出した瞬間――。
グオォーー!!っというけたたましい咆哮が私達の体を否応なく怯ませた。

そうだッ、もう一体いたの忘れてた――!!

今更気づいてももう遅い。さっきの瀕死の魔物と違い、今回現れたもう一体の雷狼竜はほとんど無傷で攻撃の破壊力も桁違い。動きも俊敏で、心構えが出来ていない今の状況では明らかに手に余る相手だった。
これは一度退避した方がいいなと思って、みんなに指示を出そうと思ったその時だった。


「純ちゃん危ないッ!」
「え?」
「くっ…!」


憂が珍しく声を荒げて咆えた。
見れば雷狼竜は、その特性を活かして雷撃を純めがけて飛ばそうとしていた。
このままなす術もなく雷撃の餌食になれば、瀕死目前の純は間違いなく命を落とす。
しかしそれをよしとしない憂は、雷狼竜に狙いを定め、渾身の矢を撃ち込んだ。
さすがサポートに定評のある憂である。全力を込めた矢は見事魔物の顔面に命中し、魔物は叫び声をあげながら体をよろけさせた。


「あ、ありがと憂…」
「大丈夫だった純ちゃん?」
「うん! 憂のおかげでノーダメージだよ」


これで一安心と思った矢先、さらなる試練が彼女らを襲う――!


「ああっ! 憂後ろッッ!!?」
「え…?」


純の叫び声に振り向く憂。しかし気付くのがちょっとばかり遅かった。
俊敏な動きで憂の背後をとった魔物は、その破壊力抜群の剛腕を憂めがけて叩きつけたのだ。


「きゃぁあぁあ!!?」
「憂ぃぃぃーーー!!」


避けることすらできなかった憂は剛腕をモロに受け、吹き飛ばされてしまう。
そんな憂の姿をスローモーションのように眺めていた純の瞳に炎が灯る。
あの純がこれほどまでに真剣な表情をしているのを今だかつて見たことがあっただろうか。


「クッ! このッビリビリワンコがぁぁーー!! よくもッ! よくも私の憂をぉぉぉーーッ!!」


怒りに任せて巨大な槌を振り回した純は魔物めがけて突貫していく、溜めに溜めたその一撃は魔物の顔面を粉砕し、その魔物の象徴とも言える角を破壊した。


「あ、あの私まだ死んでないけど…? ていうか『私の憂』って…あの…」
「あれ? え、え~と…それは…あはは…」


純の意味深な発言に憂の手が止まる。
ポっと頬を赤らめながら純の顔をチラチラ見つめて。
たまに純と目が合うとフイっと顔を逸らしていた。
この大事な時に何やってんだ? この二人は?


「ラブコメってないでちゃんと戦闘に集中しなさいよ二人ともッ!!」


好機を目の前にしてリア充している親友二人に発破をかける。
ハッとした二人は、口よりも手を動かし始める。
まだ戦いは終わっていない。
魔物だって待っちゃくれないのだから。



それからさらに10分経過――。



「ま、まずいね…そろそろ体力が…次食らったら100%死ぬ…回復薬ももうないし…」

純はもうすでに瀕死。あと1回、軽い一撃を食らっただけでもあの世逝きだった。
しかも残念なことに回復させるための道具も底を尽いている。
もはや囮くらいしか使いようがなかった。


「やっぱり大型二体はキツイね…私も次死んだら終わりだよ…」


今回一番の功労者である憂も同じように瀕死の状態だった。
実際、彼女がいなければ私と純はもっと早くに死んでいただろう。
何度も私達のピンチを救ってくれただけに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


「ここは戻って回復したいところだけど…いやでもやっぱりここは攻めて止めを刺した方が…」


ここで誰かが死ねば間違いなくバランスが崩れる。そんな気がしていた。
こういったものは一度崩れ始めるとあっという間に完全崩壊してしまうものなのだ。
戻って回復すればまだ対策のしようがあるが、残念ながら帰り道には雷浪竜が二体待ち構えている。
そこを無傷で通れればいいが果たしてどうなるものか。
そもそも今回のこの狩り、一体ずつ確実に仕留めていけば何の問題もなかったはずなのだ。
それが何の因果か、瀕死とは言え二体とも生き残っているのがそもそもの問題。


「…純のせいだよね」


その原因を作り出した人の名前をボソッと呟く私。
もちろん本人にも聞こえるように。


「ぶーぶー! 人のせいにするなんてひどいぞー」
「自分のせいじゃないと思うならまず人の目を見て話そうか?」
「ひゅ~ひゅひゅー♪」


下手くそな口笛で目を逸らす純の頬にはタラリと冷や汗。
それは自分に非があることを分かっている何よりの証拠だった。


「閃光玉と肉焼きを間違えたのはまだいいとしても、魔物が寝てるとこに石ころ投げつけてわざわざ起こしたときはビックリしたよ。トラップしかけると思って捕獲玉投げようと準備してた私と憂はなんだったの? 挙句の果てにはアレだよ? 純に任せておけないから私がトラップしかけて、せっかくトラップにハマった魔物に純が投げつけたのは捕獲玉じゃなくてペイントボールだよ? さすがの私も殺意を覚えたよ?」
「まぁまぁ梓ちゃん。純ちゃんも悪気があったわけじゃないんだしね?」
「そ、そうだよ梓。それにまだ戦いは終わってないよ。次こそ私の本領発揮だよ!」
「ハァ…分かったよ。憂に免じて今回は見逃してあげる。でもこんど失敗したらブロッコリー伐採の刑だから」
「き、肝に銘じておきます…はい」


というわけで私達の生き残りをかけた戦いが今始まる。
目標は瀕死の雷浪竜二体。
双剣を操りし黒き閃光と謳われた私の意地――。
今こそ見せる時――!!

え? 唯先輩とのメールの話はどうなったのかって?
それはまた後で!今忙しいんだから邪魔しないで!!


「さぁ行くよ二人とも。準備はいい?」
「おっけー!いつでもいいよ!」
「私も大丈夫だよ。援護は任せて!」


さぁ、祭りの始まりだよ――。




つづく
[ 2011/04/03 12:59 ] 未分類 | TB(0) | CM(3)
禁書目録や超電磁砲のSSもお願いします。
[ 2011/04/03 19:45 ] [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[ 2011/04/03 22:22 ] [ 編集 ]
#9〜11楽しませていただきました♪
お泊り会で通信…プレイ…だと…?一体どんなプ(ry

寂しさを得てたくましく成長するゆいあずに幸あれ。アカエリにも幸あれ!
[ 2011/04/04 18:06 ] [ 編集 ]
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