とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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唯梓SS 『love your life ~AtoY~ #14』

ゆいあず誕生日記念!

※追記からどうぞ!




誕生日を祝う以上、贈り物に妥協はしたくない。
それが自分にとってとても大切な人ならなおさら手抜きなんてできない。
だから私はこうして、唯先輩の誕生日を知ったあの日から、頭を悩ませ悶々としている。
そんな日々が続いて、すでに1週間が経とうかという頃――。
唯先輩の誕生日まで残り2日。
私はいまだに唯先輩へ贈る最後のプレゼントを決めかねていた。


時は3時間目の授業終了時――。
次の授業が始まるまでの短い休み時間を利用して、憂と純が私の席の周りに集まってきた。
もちろん雑談するためだ。それ以外何があるだろうか。
それは私のクラスではすでに見慣れた光景で。
クラスメイトの中には、私たちを3人ワンセットと考える人もいた。
それくらい第三者から見れば当たり前の光景なのだ。

それから当たり前のように雑談が始まるかと言えばそうでもなく。
いや、いつもならそうなんだけど…、残念ながら今の私にはそんな余裕はなかった。
それは憂純コンビにも分かっているようで、やれやれと肩を竦められた。
誕生日プレゼントを考えては念仏のようにブツブツ言っている私を見かねた純に動きが。
いい事思いついた!って感じの顔でポンっと両手を叩き、その「いい事」とやらを口にした。


「いっそのこと1個だけ渡すっていうのは?猫のぬいぐるみだっけ?」
「ダメ、ぜったい」


こればかりはゆずれない願いだ。
♪ ゆず~れ~ない~ 願いを~ (ry


「いや…そんな薬物乱用防止みたいに言われても…」


トホホっと肩を落としてしゅんっと落ち込む純。
それを見かねて憂が「よしよし」と頭を撫でて慰めている。
すると純はこれ見よがしに憂のふくよかな双丘めがけて顔面を突貫させた。
「ひゃんっ!?」と言う甘い矯正と共におっぱいが無残にもムニュっと潰れる。
その潰れ具合から、唯先輩より大きいということが嫌でも分かってしまう。


「うぅ…梓がいじめる。慰めて憂?」


とか言って、ニヤニヤしながら至福のおっぱいに頬擦りを決め込む変態が一匹。しかし憂に抵抗はなかった。
「あ、あんっ…じゅ、純ちゃん、ダメだよぉ…」とかなんとか言ってはいるが、
成すがままになっているところを見ると満更でもないらしい。


(やれやれ…ホント仲いいなこの二人…)


見せ付けてくれちゃって。もしかして独り者に対するあてつけか?
「リア充爆発しろ!」なんてお約束的なことをナカノはナカノはを叫んでみる!
…もちろん、心の中で。

純の頬擦りから開放された憂は、ハァハァと荒い息をついて呼吸を整えた。若干頬が赤い。
それからオホンっとワザとらしく咳払いすると、「ねぇ梓ちゃん」と声を掛けてくる。


「なに?」
「そんなに決まらないなら、一度誰かに相談してみるっていうのはどうかな?」
「相談…」


なるほど、考えもしなかったな。それもアリか。


「軽音部で頼りになりそうな人に相談してみるとか」


頼りになりそうな人か…って、あの憂さん?
その言い方だと頼りにならない人もいるように聞こえるんですが…。
何気にヒドイですね、憂さん…。

まぁそれはそれとして、私は頼りになりそうな人のことを考えてみる。
唯先輩を除き、軽音部の中でこの手の話題で頼りになる人と言えば、


「そんな人…一人しかいないじゃん」


それは直感とでも言えばいいのか。
瞬時に頭の中に思い描かれたのは、あの特徴的な眉毛だった。人はそれを沢庵という。
顔が思い浮かぶ前に眉毛が思い浮かぶとか、どんだけ失礼なの私っていう突っ込みはさておき。
やはりこんな時に私の望む答えをくれそうな人と言えばあの御方――。

ムギ先輩――否、ムギ師匠しかいない。


「よし!」
「決まったみたいだね」


うん!と憂に元気よく返事を返して、早速携帯で師匠にメールを。
思い立ったが吉日。早いに越したことはない。ていうか早いも遅いも唯先輩の誕生日は明後日だ。
なりふりかまっていられる状況じゃない。

『お昼に音楽室に来ていただけますか? 相談があるんです。あ、お昼を食べてからで結構ですので』

そうメールを打って、送信した。すると5秒もせずに返事が返ってきた。
さすが師匠、仕事が早い。ていうかさすがに早すぎないか?内容も見ずに返信したような速さだ。
メールには『了承♪』の二文字が。思わず心の中でガッツポーズした。

これで準備は整った。
あとは師匠に相談してみるだけだ。




お昼休み――。
昼食を早々に食べ終え音楽室へ行くと、すでにムギ師匠がソファに座って待っていた。
弟子の私が師匠を待たせてしまうとは、何たる不覚。土下座ものだ。


「す、すみません。お待たせして」
「気にしなくていいのよ。他ならぬ梓ちゃんの相談だしね」
「あ、ありがとうございます」


お辞儀をして、師匠の隣にそっと腰かけた。


「それで、相談っていうのは何かしら?」
「えっと…その…」


なんて切り出したらいいかと考えていると、


「もしかして、唯ちゃんの誕生日プレゼントのことかしら?」
「――ッ!?」


まだ何も言っていないのに、ピンポイントで当てられてしまった。
やはりこの人の前では隠し事なんてあってないようなものだと、改めて思った。
ビクンと過剰に反応した私を見て、自分の考えが当たったことを悟ったのか「ふふ♪」と楽しそうに笑う。


「図星みたいね?」
「はい…実は」


ばれてしまってはもう後戻りはできない。
ていうかもともと後戻りなんてするつもりはないけど…。
そう判断した私は、すぅはぁと一度深呼吸してから、ゆっくりと自分の悩みを打ち明けた。

唯先輩に貰ったプレゼントのこと。
私も同じようにプレゼントを返したいこと。
プレゼントは2個あって、1個は決まってるけど、もう1つが決まっていないこと。
etcetc…。

そんな話を師匠は黙って、うんうんと頷きながら聞いてくれた。
話し始めて1分弱、だいたい話し終えた私は、ふぅっと一息ついた。
それから改めて師匠に向き直る。
師匠は真剣な表情で、目を細めながら、顎に手を当てて、静かに考え事をしている。
ほどなくして、ふぅっと息を付いた師匠は、


「ホントは、アドバイスなんて必要ないと思うんだけど…」
「え…?」
「でも、唯ちゃんにアドバイスして梓ちゃんにしないっていうのも不公平だものね」
「?」


言っている意味がよく分からなかった。アドバイスが必要ないとはこれいかに。
疑問符だらけの私を余所に、師匠は自分だけ納得した表情でうんうんと頷いている。
まぁとりあえずはアドバイスをくれるようなので、少しホっとした。


「ねぇ梓ちゃん」
「は、はい!」


どんなアドバイスをくれるんだろう、と内心わくわくしていた私だったが、


「本当はもう決まってるんでしょ、唯ちゃんへのプレゼント」


その一言に、心臓がドクンと飛び跳ねた。
瞬時に体が熱くなり始め、全身から変な汗が噴出す。なぜ――?どうして――?
理解もおよばぬ体の異変に動揺を隠しきれないが、それでもムギ先輩の質問に答えた。


「え、えっと…1個なら。その…猫のぬいぐるみを…」
「ううん、そっちじゃないわ」
「…え?」


背筋がゾクリとした。


「“唯ちゃん”に対するプレゼントよ」


淡々と言い切るムギ先輩。それは核心を突いた言葉。
これ以上誤魔化しは効かないと言われているようで――。


「――」


そう言われた瞬間、息が詰まり、呼吸が停止したような感覚に陥った。
息苦しくて、肺に酸素を取り込もうと息を吸ってみるが、うまく呼吸ができない。

今、ムギ先輩は何て言った?

『“唯ちゃん”対するプレゼント』

決まってる? 違う、決まってなんかいない。
決まってないからこそ、こうしてムギ先輩に相談してるんだ。
それなのに、なんで――。

体を硬直させ、微動だにせずに思考をめぐらせる。
そんな私の様子にムギ先輩は優しく微笑んで、それからそっと手を伸ばし私の頭を撫で始めた。
その手の温かさが、柔らかな感触が、私の心を嫌でも落ち着かせていく。


「ね、梓ちゃん…」
「……」


優しく慈しむような声。私はただ黙って耳を傾けた。


「唯ちゃんはどんな気持ちで自分自身をプレゼントしたと思う?」
「そ、それは…ムギ先輩に言われたからで」


そう。だからこそ、この2週間唯先輩と二人で暮らすことができた。
ムギ先輩の提案があったからこそ、今の私たちがある。
しかしその答えは正解ではないのか、ムギ先輩は切なげな表情で「ううん…」と首を横に振った。


「確かに提案はしたわ。でも強要はしていないの。最終的に決めたのは唯ちゃんよ。それに、私に言われたっていうのと、唯ちゃん自身の気持ちは別問題よ。私が聞いたのは唯ちゃんがどんな気持ちで梓ちゃんにプレゼントを渡したか」
「っ…な、なら、私のことが心配だったから…」


2週間以上も一人きりの私。それを心配して唯先輩が私の家に来てくれた。
それ以外に何があるっていうのだろうか?いや、ないはずだ。
私にはもうそれしか考えられないし、思い浮かばない。


「うん、確かにそうね」


ほらやっぱり。
だって唯先輩優しいもん。誰にでも優しいから…。
だから相手が私じゃなくたって――。


「もしかしたら唯ちゃん自身もそれだけだと思っていたかもしれない。でもね? 根っこの部分は違うのよ。唯ちゃんの原動力はそこにはないの」


到底、すぐには理解できるものじゃなかった。
頭をフル回転させて必死になって考えるが一向に答えに辿り着かない。

ムギ先輩は頭を撫でるのをやめてそっと手を離した。
あっ、と思ったのも束の間、今度は私の両手をギュッと握りしめる。
まるで全てを知っているかのような温かい瞳が、私の瞳を貫いた。

その時思ったんだ。

ああ…やっぱりこの人には敵わないなって。


「唯ちゃんはどうして梓ちゃんのことを心配したの? 確かに心配だけなら私達だってするわ。当然よね、仲間だもの。でも高校生というこの時期に、まだ子供の私たちが、親元を離れてまで梓ちゃんと一緒にいることができるかと言ったら流石に真似できそうにないわ。それでも唯ちゃんはそれをやってのけたの。梓ちゃんと一緒にいることを選んだの。唯ちゃんにだって家族はいるもの、両親や憂ちゃんと2週間以上も離れてなんとも思わないと思う?」


あっ…、と思った。確かに、ムギ先輩の言うとおりだった。
唯先輩が私の家にいるのが当たり前になりすぎて気付かなかったけど。
唯先輩は一度だって平沢家には戻らなかった。
ずっと、それこそずっと私の傍にいてくれた。


『…ずっとそばにいるから…』


あの夜の言葉の通りに――。

ムギ先輩の話はなおも続いた。
諭すように優しく、固く閉ざされた心の扉を開くように。


「唯ちゃんは梓ちゃんを選んだの。覚悟したの。両親や憂ちゃんよりも、梓ちゃんの事が他の誰よりも大切だから。まぁ、唯ちゃんはあの通りほわほわしてるから分かりづらいけど、自分をかけるなんて簡単にできることじゃないわ。短い期間ではあるけど、唯ちゃんは梓ちゃんのために人生をかけたの。だからよく考えてみて、悩んでみて、唯ちゃんにとって梓ちゃんがどれほど大切な存在かって事を…」


それが最後の言葉だったのか、ムギ先輩はそっと私の手を離した。
それからいつものように、おっとりぽわぽわした笑みを浮かべた。


「これで私の人生相談は終わり。あとは梓ちゃんの勇気次第よ。応援してるからね」
「はい…ありがとう、ございます…」


本当に、ありがとうございます――。

すぅーーっと胸の奥で蝕んでいたもやもやが無くなっていくような気がした。
まるで雲ひとつない澄み渡る青空のように、晴れやかな気分だった。

そう――ムギ先輩の言うとおり私は最初からプレゼントを決めていた。
ただそれを見ないように蓋をして胸の中にしまっていただけ。

簡単な話だ。
唯先輩が“唯先輩“をプレゼントしたように、私も“私”をプレゼントしようと考えた。
ただそれだけの話。私の場合、唯先輩への想いを――つまり恋心をプレゼントする。
もし受け取ってもらえなかったら、失敗したら、取り返しの付かないことになるのは重々承知してる。
それこそ誕生日どころの話じゃない。これからの私達の関係が一瞬にして崩れかねない。
そんな危うさを含んでいる。

でも、今のムギ先輩の話を聞いて、


「一晩、ゆっくり考えて見ます」
「ええ、しっかり考えて、自分の気持ちを整理して、そして覚悟しなさい」
「はい!」


少しだけ前に進めるような気がした。



【あとがき】
途中から微妙にシリアス風味。具体的に言えば師匠から先輩に呼び方が変わったあたりから。
そろそろ終わりが近い証拠です。あと2日、明日と本番を迎えるだけとなりました。
もう頑張るしかないですね。ではまた明日に!

[ 2010/11/25 21:39 ] 未分類 | TB(0) | CM(11)
師匠すごいですね・・・
こんな人が本当に自分の近くにいたら人生変わりそうです。

梓は唯と同じ自分をプレゼントするつもりだったんですね!!
きっと失敗はしないと思ってますが失敗したら怖いですね><

[ 2010/11/25 22:19 ] [ 編集 ]
今日もSSの更新お疲れさまです!今回はムギ先輩がすごくカッコ良かったぁ(≧∇≦)とっても頼りになる『先輩』でしたね☆いつもの『師匠』とのギャップにやられちゃいました(笑)
残りわずかですが、今後の展開がとっても気になります(>_<)あずにゃんにも、唯ちゃんにも幸せになって欲しいなぁ♪
毎日、金たろう様のハートフルなSSを読んで、ゆいあず分を補給することで、1日の疲れを癒すことが習慣になっていたので、あと2日で終わってしまうことがちょっぴり寂しいです(>_<)残り2日ですが、更新頑張ってください!引き続き、応援しています(o^∀^o)
[ 2010/11/25 22:21 ] [ 編集 ]
今回の挿入歌シリーズはどこかのマジックナイトですねわかりますw

師匠の有り難きお言葉、しかと心に刻み付けました!!
本番……だと…?本番って何が本番なんだー――――!!!?

次回もほっとけない!
[ 2010/11/25 22:24 ] [ 編集 ]
師匠……。素晴らしすぎる。
しかしこれはどういう風に終わるのか楽しみになってきましたなぁ。
R18指定なのか否か。←

どちらにせよ楽しみです。
あと2日分がんばってください!!


ところでツムギ真理教はどこに行けば入会出来るのでしょうか?ww
[ 2010/11/25 22:30 ] [ 編集 ]
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[ 2010/11/25 22:33 ] [ 編集 ]
おぉ・・・いつになくシリアスな雰囲気ですね。。
師匠がとってもカッコよく見えますよ。
いつものぶっ飛んだお方は何処にw
やっぱりいざというときには頼りになる先輩なんですねぇ。
これぞ先輩。ナイス先輩。

自身をプレゼントですか・・・これは次回も目が離せませんね。
ふわふわ時間が聴けるのか!?
ドキをムネムネさせつつ待つとしましょうかw

今回もお疲れさまでした!
[ 2010/11/25 22:44 ] [ 編集 ]
師匠返信はえーよwww
しかも誕生日プレゼント2つとも把握してるところが流石ですね
なぜねこのぬいぐるみを知ってるんだ……

流石師匠頼りになりますね(`・ω・´)
唯先輩とあずにゃんの気持ちは全部お見通しですか
あずにゃんは一体どうするのか……
楽しみです

あと2日ファイトです(`ω´)フンス
[ 2010/11/25 22:59 ] [ 編集 ]
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[ 2010/11/25 23:20 ] [ 編集 ]
いや〜、お嬢様はパナイっすね・・・・・うん。今回の師匠はいつになくすごく格好良かったな〜。馬路で

っと、お嬢様のすごさにドキがムネムネな話だったと思います・・・・・あと、
俺のすごさ?wwにもちと驚きました・・・・・
まさか、もう一つのプレゼントも当てるとは・・・・やっぱ、金太郎さまのSSを喜んで見ている身・・・・・・お嬢様やゆいあずの二人組が俺の頭にアドバイスをくれたのだろうww

とりま、あと二日がんば^^
[ 2010/11/25 23:37 ] [ 編集 ]
紬「了承♪(一秒)」

秋子さんもびっくりの早さw師匠ご立派です!

後は、もう梓次第ですね。27日まで、生暖かく見守りたいと思います(*´∀`)
楽しみっす!!
[ 2010/11/26 00:41 ] [ 編集 ]
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[ 2010/11/26 02:24 ] [ 編集 ]
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