とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

唯梓SS 『love your life ~AtoY~ #13』

ゆいあず誕生日記念!

※追記からどうぞ!




カリカリカリッ、とノートを走るシャーペンの音が部屋に響く。
シャーペンの芯がノートの上を縦横無尽に駆け巡ぐり、難解な数式が暗号のように記入されていく。
ノートの脇には数学の教科書があった。そう、つまりは勉強タイムというわけだ。
無言でノートと教科書をにらめっこしながら、難解な問題を解こうと奮闘する私と唯先輩。


「……」
「……」


めずらしく会話はないが、会話をしている暇がないのもまた事実だった。


時刻は午後9時過ぎ――。
夕飯とお風呂を済ませた私たちは、すぐさま部屋へと篭り勉強を始めた。
めずらしいと言えばめずらしいが、学生という身分を考えれば至極当然の光景だ。

とはいっても。

突然勉強に目覚めたというわけでもなく、単純に明日の小テストに向けての勉強会だ。
日頃からまったく勉強をしない唯先輩が勉強なんて、普通に考えればおかしな話。
しかしその唯先輩でも、テストがあるとなれば話は別だった。
小テストくらいなんだと言いたいところだが、たかが小テスト、されど小テストだ。
明日の小テストは残念な事に赤点を取ると追試が待っている。
流石に勉強なしで望むのはリスクが高かった。


「うー…Xにこれを代入して…yは…う~ん…」


思いのほか勉強が捗っていないのか、うんうんと唸っては渋い顔をしている唯先輩。
ノートに書いた問題と答えを、書いたり消したりを何度か繰り返していた。


「唯先輩、大丈夫ですか?」
「ぜんぜん大丈夫じゃないです…頭の中にXとかYが飛び回ってます」
「もう…まだ始めて1時間も経ってないじゃないですか」
「そんな事言ったってさぁ、分からないとこが多すぎなんだもん」


そう言いながらテーブルに突っ伏して、唇を尖らせながらぶー垂れる。


「こんなとき澪ちゃんがいたら教えてもらえるのになー」


ボソッと何の気なしに放たれた言葉――。
突如として襲う胸の痛み。胸がギュッと締め付けられズキンと鈍い痛みが走った。
思わず胸を押さえる。その痛みの理由を私は知っていた。

――嫉妬だ。


(私、澪先輩に嫉妬してる)


つまり私は、唯先輩が自分ではない誰か――ここでは澪先輩だが――に頼る事を快く思っていないということだ。
そう思うなら私が教えればいいと思うかもしれないが、いかんせん、これから1年後に習うことを今の私が知っているはずもない。
だからこそもどかしい気持ちでいっぱいになる。
一番に唯先輩を助けてあげたいはずなのに、そうすることができない。
他の誰かに頼らざるを得ないこの状況が、イライラしてならない。

胸の中がざわざわして、ムカムカと黒い感情が嵐のように吹き荒れていた。
しかしそんな状態であっても頭ではしっかりと理解していた。
澪先輩に嫉妬するなんて初めから筋違いだということを――。


(分かっては、いるんだけどね…)


人にはそれぞれ適材適所というものがある。出来る人が指導するのは当然なのだ。
なのにそれで嫉妬って、私はどんだけ心が狭いんだよと、大声を上げたくなる。
でも、それでもやっぱり、割り切れないものは確かにあるのだ。


「…ず…にゃ…」


私も唯先輩と同じ学年だったら、助けてあげられるのに。
もっと、たくさん一緒に、一緒の思い出を作っていけるのに。


「あずにゃん!」
「にゃあっ!?」


突然耳元で大声で叫ばれた私は、猫のような悲鳴を上げながら飛び跳ねた。
飛び跳ねた瞬間、テーブルがガツーン!!という大きな音を立てた。
それは膝の頭を思いっきりぶつけてしまった音だった。


「~~っ!~~っ!!」


声にならない声をあげながらのた打ち回り、悶え苦しむ私。
痛い。ものすごく痛い。誰か助けてヘルプミー!
今までの考え事を一瞬で吹き飛ばすくらいの鋭い痛みが膝に走る。


「だ、大丈夫あずにゃん!ご、ごめんね!なんかボーっとしてたから…」
「い、いえ…べ、べつにこれくらいなんとも…」


痛がる私を、おろおろと落ち着かない様子で心配する唯先輩。
助けたいと思っている相手を、逆に困らせてどうするんだと自己嫌悪した。
バカなことばかり考えていたから罰が当たったのだ。

そらからしばらくしてすぐに膝の痛みは引き、立てるまでにはなった。
一度屈伸運動をして、膝の状態を確かめる。たぶん、骨に異常はないと思うけど。


「大丈夫?あずにゃん?」
「え、ええまあ…だいぶ痛みも抜けました。ごめんなさいボーっとしちゃって」


いまだに唯先輩の顔には心配の色が見える。私は安心させるように笑顔で答えた。
とりあえず腰を下ろして、ソファに寄り掛かる。そしてふぅっと一息つく。
同じように唯先輩もソファに腰掛け、心配そうな面持ちで寄り添ってくる。
それから私の膝に手を添えて、さすさすと優しく撫でてくれた。


「いたいのいたいのとんでけー!」
「あ、あの…唯先輩?」
「昔ね、よく転んで擦り剥いたりしたとき近所のおばあちゃんがやってくれたんだよ」
「へぇ」


幼いころの唯先輩は今にも増してやんちゃだったんだろうな。
元気に外を飛び回る唯先輩がありありと想像できて、思わずクスっと笑ってしまった。


「いたいのいたいのとんでいけー!!」
「……」


効果なんてきっとないだろうに、それでもなお手当てを続ける唯先輩。
医学的根拠もないただの迷信。
きっと心の持ちようなのだ。
痛いと思えば痛いし、痛くないと思えば痛くない。
たぶんそういうことだろう。

それはきっと唯先輩にだって分かってる。
それでも少しでも私から痛みを取り除きたくて、必死になって手当てをするんだ。
唯先輩の表情を見ていれば分かる。
そこには冗談なんて欠片もなくて、私に対する思いやりで溢れていた。


「…ッ」


それを意識した時、痛みとは違う何かが胸をキュッと締め付けた。
胸が温かくて、ドキドキして、仕舞い込んでいたはずの唯先輩への愛情が引出しからあふれ出してくる。
気付いたとき、無意識のうちに、私は唯先輩のその手を握っていた。


「え…あずにゃん?」


どうしたの?って顔で私を見つめる先輩。
ホント、どうしたの?って感じだ。自分だって何をしているのかまったく分からない。
ただ体が勝手に、自然に動いていた。そうするのが当たり前だと言わんばかりに。

無言のまま唯先輩の腕をぐいっと引っ張る。
「わわっ」と驚きの声が聞こえたのも一瞬だった。
唯先輩は抵抗もなく、ポスンっと、私の胸の中に納まった。


「へ…あ、あれ…あずにゃん?」


完全に、何が起こったか分からないって顔だ。もちろん、私にも何が何やら。
まるで自分ではないだれかが、私を操っているような、そんな不思議な感覚。

――そう、それを人は本能と言った。

理性は影を潜め、唯先輩を欲する欲望が、本能が、表へと顔を出した。

私の瞳が、唯先輩の瞳が、視線が交差する。
他のものなんて目に入らない。今この一瞬は、目の前の存在がすべてだった。


「あ、あずにゃん…?」


黙ったままの私に不安を覚えたのか、唯先輩が恐る恐る声をかけてきた。
返事は返さず、右手でそっと唯先輩の頬を撫でると、


「あぅ…」


唯先輩は目を細め、くすぐったそうに身をよじった。
そのまま撫で続けると、徐々に唯先輩の頬が赤みを帯びていく。
うっとりとした表情が、トロンとした瞳が、小さな唇から漏れる熱い吐息が、いやでも私を誘う。


「あず、にゃん…」


ふいに名前を呼ばれた瞬間、唯先輩の目がそっと閉じられる。
自然と唇が突き出され、物欲しげにそっと開かれる。

それが止めだった――。

プツンと私の中で何かが切れた。我慢の限界にきた瞬間だった。
いや、本能の塊と化した今の私には、そもそも我慢という言葉自体存在していない。
本能の赴くままに、目の前に差し出されたものを奪ってしまえばいい。汚してしまえばいい。

他の誰かのものになるくらいなら、私が――。


「唯、先輩…」


私はそっと、ゆっくりと顔を近づけていった。
一気に奪ってしまわないところは、まだ私の中にも良心が残っている証拠だろう。
まぁそれも時間の問題とは思う。

唯先輩に抵抗はなかった。
目をギュッと閉じ、小動物のようにぷるぷると唇を震わせてはいるが、それがまた愛しく思える。

唇はなおも近づいていく。その距離はすでに10cmを切っていた。
間近で見る唯先輩の顔はとても綺麗で、シミ一つない赤ちゃんのような肌をしている。
頬は完全に朱に染まっている。吐き出された熱い息が顔にかかり微妙にくすぐったい。
しかしそれでも止まらない。止まれない。すでにサイは投げられたのだ。

やがて鼻先がぶつかると、どちらからともなく自然と首が傾けられた。
触れる――そう思った。距離的にはもう5cmもない。
今この瞬間に地震でも起きれば、その拍子に触れてしまうかもしれない。


もう私の行為を遮るものはないと思われた。


その時だった――。


ピリリリリ♪


まるで狙ったように、携帯の着信音が鳴り響く。
沈黙を破った部屋が途端に色付き始め、私たち二人を嫌でも正気に戻す。
それからの私たちの行動は早かった。同時にハッとして勢いよくババっと離れる。


「あ…」
「う…」


見詰め合う私たち。今まで自分達がしていた行為を瞬時に思い出し、顔から火を噴いた。
唯先輩なんか、まるで蒸気機関車みたいに頭から蒸気を噴出し、しゅっしゅっぽっぽー汽笛を鳴らしてた。
なおも鳴り響く携帯電話を無視して、私たちは背中合わせに後ろを向いた。
そして。


(何してんの私いぃぃぃいぃぃ―――ッッ!?)


内心、魂の叫び声を上げた。これが叫ばずにいられようか。
頭を抱えて、長い黒髪を振り乱しながら、ぶんぶんと首を振った。


(私は!私は!何てことをおぉぉぉおぉぉぉ!!!アアアアアアアアア!!!)


正気を取り戻せば、なんてことはない。
自分が如何に愚かな行動を取ったかが嫌でも理解できる。
ガンっ!ガンっ!と額を床に叩きつけながら、自分に罰を与える。


「あ、あずにゃん!?」


唯先輩の声が聞こえたような気がしたがそんなの構っていられない。
私は申し開きできない罪を犯したのだ。
良くて無期懲役、悪くて即刻処刑を言い渡されてもおかしくない罪状である。


「あ、あずにゃんってばぁ! と、止まってよぉ!」


天使の声が聞こえる。どうやら天国に到着したようだ。
いやまて、私は地獄逝き決定の身。天使であるはずがない。
天使じゃなかったら悪魔か?
小悪魔唯先輩がうっふん♪とお出迎えか?


(邪念が特盛りいぃぃ――ッ!!!懲りろ私いぃぃ――ッ!!!)


もはや救いようなし!
誰かそのふざけた幻想をぶち殺してぇええ!!


(ごめんなさい!すみません!)


ガンガンと頭を床に叩きつけては神様に謝罪の言葉を投げかけていた。
謝るなら唯先輩にしろよと言う声が聞こえた気がするが無視だ。

あ、何だか頭がボーっとしてきたよ…。
死んだおばあちゃんが川の向こうから手を振ってるよ…。

もうゴールしてもいいよね?


♪あの海~ どこまでも~(ry



その後、さすがに唯先輩に力ずくで止められて事無きを得たが、額が無駄に痛かった。
あ、ちなみに私と唯先輩のふわふわ時間を邪魔してくれた携帯の主はムギ師匠だった。
どうやら唯先輩の勉強の進み具合が心配で掛けてきたそうだ。流石だと思う。
師匠の指導もあって、すらすらと問題を解いていく唯先輩は終始嬉しそうで、
これで明日のテストも問題ないだろうと、ホッと一安心だった。

それにしても師匠のアレは一体何だったのだろうか…。
唯先輩から「ムギちゃんがあずにゃんに話があるって」と手渡された携帯電話。
耳元でする声は間違いなく師匠。それから笑いを堪えたような声でたった一言だけ。


『フライングはき・ん・し♪ EDにはまだ早いわよ~梓ちゃん♪』


何のことかさっぱりだった。



【あとがき】
嫉妬する梓、理性のたがが外れた梓、蕩ける唯、ムギのみぞ知るセカイ、今回はそんなお話。
あと3日ですね。早いものです。残り2日分の話の内容は決めてますが、まだ書いてないので頑張らないと!
ていうかメインの誕生日ssだって当然のように書いてなーい><
たぶん誕生日ssは0時きっかり無理だと思うので、27日中を目指して頑張ることにします。
どうやったって無理だと思うしね…。
[ 2010/11/24 21:59 ] 未分類 | TB(0) | CM(12)
ムギ先輩空気嫁ww
って思った自分が甘かった。
やっぱり師匠はネ申だったか…w
パソコンどまです;;
自分の家のパソは添付開いた瞬間一瞬真っ黒になって、一気に起動とか読みこみとか遅くなりました。
ウイルスかは分からないのですが、当時はかなり萎えましたね。
[ 2010/11/24 22:13 ] [ 編集 ]
せっかく梓の理性がこわれたのにムギめ〜。

つか師匠怖すぎる・・・どこで見てるんでしょうかww
隠しカメラでもつけてるのかなww

唯の誕生日まであと3日ですね!!
あと3回もss大変でしょうが頑張ってください><
[ 2010/11/24 22:14 ] [ 編集 ]
あ か ん !

ゴールしたらあかん!!



あずさあぁぁー――――!!!!(号泣)




…という小芝居はさて置きw
二人のチュッチュにオラ、ムラm……ワクワクしちまったぞw
いよいよ終盤!期待して待ってます!!
[ 2010/11/24 22:40 ] [ 編集 ]
今日も心温まるホットで素敵なSSありがとうございます♪唯ちゃんのまっすぐな優しさと包容力にすっかり癒されちゃいました(笑)あずにゃんが唯にほれちゃう理由も分かります!金たろう様の唯梓SSは唯ちゃんとあずにゃんの魅力がたっぷり伝わってきて、最高です(≧∇≦)
パソコンのことは本当にドンマイです(>_<)6年間も使い続けていると、もはや戦友みたいなものですもんね…
明日も金たろう様のSS、楽しみにしています(o^∀^o)

P.S. まさかここでA○rネタに出会えるとは思いませんでした(笑)私、k○y作品が大好きだったのでちょっぴり嬉しかったり…(笑)
[ 2010/11/24 22:45 ] [ 編集 ]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[ 2010/11/24 22:51 ] [ 編集 ]
さすがむぎゅー。
だがしかしあと3日も全裸で待機とは・・・。

明日は学校の期末テストなのですが、どうしてもここにきてしまいます。
ゆいあずパワー恐るべし(笑)

[ 2010/11/24 23:00 ] [ 編集 ]
え…し、ししょぉおーwww
フライングばっちこぉーい!

金たろうさんのSSなので絶対チュッチュすると思ったのにちょっぴり悔しいですね…ブツブツ

ムギのみぞ知る世界には吹きました(笑)

お疲れ様です
[ 2010/11/24 23:15 ] [ 編集 ]
お嬢様なんで邪魔を・・・・・・・・・と、思いましたが最後で何気なく理解できましたよ。ええ
てか、お嬢様は何で分かったの!?て聞きたいですね・・・・・!!
もしや、琴吹家の秘伝技の一つだったり・・・・ww
あと、PCの件は・・・・・・ドンマイすぎます
多分、金太郎さんの事をやましい目で見ていた罰あたりな奴の仕業ですね。
でも、多分その者は「ゆいあずパワー」もしくは「お嬢様の怪力」で粉々になると思いますよww

とりま、次回が(明日)が楽しみです(≧∀≦)
[ 2010/11/24 23:34 ] [ 編集 ]
二人だけのふわふわ時間が始まるッ!と本気で思いましたよw
しかしDream☆Timeをくれないのが師匠流なんですね。
なんというか流石ですw

しかし甘党の私がびっくりするほどの甘さですねw
今からこんなに甘くて誕生日SSはどうなるのか!?

というお話です。
[ 2010/11/24 23:47 ] [ 編集 ]
ふぅ...
すげえドキドキする回だったw

やっぱ師匠は俺等常人とは考えてることが違うなww


あと3日、頑張ってください!
[ 2010/11/24 23:57 ] [ 編集 ]
……またあずにゃん生殺しで終わっちゃた……
唯先輩の誕生日には大爆発しそうですね
師匠の乙女電波受信きましたね……

きっとあずにゃんの考えは全部師匠につつねけなんでしょう
[ 2010/11/25 00:02 ] [ 編集 ]
くっ...なんという焦らしプレイ!!

ムギ師匠ちょっとくらい許してあげて!
[ 2010/11/25 13:45 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。