とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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唯梓SS 『”好き”の形(梓side)』

※追記からどうぞ!





「こんにちは~・・・・・って・・・・・・誰もいない・・・・」


放課後――いつものように音楽室の扉を開けると、まだ誰も来ていなかった。
どうやら私が一番乗りだったみたい。いつもなら誰か来てるのに…。
珍しい事もあるものだ、と私はふぅっと一息つく。


「・・・・」


私は鞄とギターをそっと床に置き、長椅子にゆっくりと座る。


「はぁ・・・・・・静かだなぁ・・・・・・」


いつもは騒がしいこの音楽室も一人だけだとちょっと静か過ぎる気がする。
騒がしいのは苦手だったはずなのに、そんな軽音部にもいつの間にかずいぶんと慣れてしまったようだ。
そんな事をボーっと考えていると、急に眠気が襲ってきた。


「ふあぁ・・・・・・・・・ちょっと・・・眠い、かな・・・・・」


昨日ギターの練習で夜更かししたせいかもしれない。
私は一度ギターの練習を始めると、中々終わらせられないから。
ほおっておくと、一晩中練習している――なんて事もざらにある。
いや、さすがに一晩中っていうのは極稀か…。


「・・・・・・・」


私は昨日の夜の事を考えながら、どんどん重くなっていく瞼をゆっくりと閉じ、眠りに落ちた。



**



――さらさら

――さらさら


あれ?何かおかしい。なんか…髪に…。

私が目を覚ましたのは、自分の髪に違和感を感じたからだった。
どうやらそれは人の手で、誰かが私の頭を撫でているって事が寝起きの頭でも理解できた。
するとさらに髪に違和感が。何だかすっごく柔らかくて、吐息を感じる。


(はれ?…これって…)


吐息って事はもしかして…。


(くち、びる?…も、もしかしてキ、キスされてますか!?わたし!?)


どどどどどうして…だ、誰が!?

寝ぼけた頭が一気に覚醒し、パニックを起こす私。
慌てて目を開けようとした瞬間、髪にキスしていた人物が声を出したおかげで、その犯人が判明する。


「あずにゃ・・・・・・・・・・・・あずさ」


その声を聞いた瞬間、私は完全に目を開けるタイミングを失ってしまった。
その聞きなれた、間延びしたような甘い声の正体は――私の1年先輩の平沢唯だった。


(唯…先輩…?)


確かに唯先輩だったことにも驚きだけど、それよりも驚いた事がある。


(…今私のこと…あずさって…)


――どきどきどきどき


(なに…これ…胸が…馬鹿みたいにドキドキしてる…)


ただ呼び捨てで呼ばれただけだというのに、一体何なんだろうか。
自分でも何故ドキドキするのか全然理解できなかった。
悶々と考え込んでいた私に、唯先輩はさらに追い討ちをかけてくる。
首筋を撫でられた次の瞬間――

ちゅっ

――と、私の首筋にキスをされた。


「んっ…ぁン………」


声が出そうになるのを必死に耐える。
首筋に感じる唯先輩の唇は、温かくて、やわらかくて、そして――き、気持ちよかった。
すでに私の心臓は自分ものじゃないと思うくらい激しく鳴っていて
きっと今の私の顔は茹蛸みたいに真っ赤になっているだろう。
唯先輩に気付かれてしまいそうで、ちょっと心配だった。

一体どういう事なんだろうか。
まるで私の隣にいるのは唯先輩じゃないみたい。
大胆と言うかなんというか、いつものスキンシップが可愛く感じてしまう。

それからたっぷり10秒ほどキスされていただろうか…
ようやく唇を離した唯先輩は、私にこう言った。


「ふふ、“大好き”だよ・・・あずさ」


その言葉を聞いた瞬間、私の心臓がドクンと跳ね上がる。

“好き”――それは好意を示す言葉。

でも、それはどんな意味がこめられた“好き”なのだろうか。
そして私の唯先輩に対する気持ちは?


(…もちろん、唯先輩のことは好き、だけど…)


でもこの“好き”は、どんな意味を持ってるんだろう?
他の先輩たちに感じている“好き”とは違う気がする…。

私はちょっと考えてみた。

澪先輩は、結構怖がりで恥ずかしがりやだけど、まじめで頼りになる先輩。お姉ちゃんに欲しいなぁなんて思ったりもしたし…。
律先輩は、いつもだらけてて、いいかげんで大雑把だけど、ここぞというときはみんなの事をよく考えてくれる、本当は頼りになるいい先輩…。
ムギ先輩は、おっとりしててぽわぽわだけど、とても思いやりがあるやさしい先輩…。

3人とも大好きな先輩たちだ。

でもじゃあ、唯先輩は? 他の3人の先輩達とどこが違うの?

唯先輩――甘いものと可愛いものに目がなくて、 いっつも私に抱きついてきてスキンシップも激しいし、しかも”あずにゃん”なんてあだ名まで付けてくる始末。
でも、そんないつもだらけてる唯先輩もやるときにはやる人だって知ってる。

夏合宿のときは夜二人で練習したりもした。
そういえば、学園祭のとき唯先輩が風邪で寝込んでいた時は、ほんとにほんとに心配で仕方がなかったのを覚えてる。
当日になって唯先輩が現れたときは、無意識に涙が流れてた。
それに後ろから抱きしめられた時は胸がぽかぽかあったかくて、すごく落ち着いた。

それからなのかもしれない。
唯先輩が私にとって特別になったのは…。

そう。ちょっと考えれば分かることだったんだ。


(ああ…そっか…私はこんなにも…唯先輩のことが――)







それからしばらくして、私は目を開けた。


「うぅん・・・あれ?わたし・・・眠って・・・って、唯先輩?」


ちょっとわざとらしかったかもしれない。
でも、気付いてたなんて言えないから。


「あ、おはよう、あずs・・・・・・・・あ、あずにゃん」


今…あずさって呼びそうになりましたね?
ふふ、なんかちょっと面白いかも。


「ご、ごめんなさい。わ、私寝ちゃってたみたいで・・・」
「ううん、いいよぉ。疲れてたんでしょ?」
「ええと、昨日遅くまでギターの練習してたからかも・・・」


まあ、眠くなった理由は置いといて…。
とりあえず唯先輩に聞かなきゃいけないことがある。


「あ、あの、それで唯先輩は何してたんですか?」


しらじらしかも知れないけど、唯先輩が何て答えるか気になったから。


「えへへぇ、あずにゃんの寝顔眺めてた♪」
「っ!」


そ、そんなに正直に言わないでくださいよ・・・。恥ずかしい人ですね。
恥ずかしいっていえば、さっき私、唯先輩に、首筋に、キキ、キスされたんだった。
いろいろ考えててちょっと忘れてた…。や、やばい!顔が火照ってきたかも!


「そそ、それにしても他のみなさん遅いですね?」


顔の火照りを誤魔化すように唯先輩に問いかける。


「うん、そうなんだよ。もしかしたらみんな用事があって今日は来れないのかも・・・・二人だけじゃあれだし今日は帰ろっか?」
「そ、そうですね!じゃ、じゃあ私は帰る準備しますので先に帰っててください。」


これで少し落ち着けるかも、そう思った私がバカだった。


「え~、折角だし途中までいっしょに帰ろうよぉ~」


も、もうっ!ちょっとは空気よんでくださいよ!
って無理か…唯先輩って天然だし鈍感だし…。


「そ、そうですか?じゃあ・・・昇降口で待っててください。すぐ行きますので。」


火照る顔を隠すように唯先輩から顔を逸らして、私はそう答えた。


「うん♪ わかったよ!じゃあ待ってるからね、あずにゃん?」
「は、はい」


説得の甲斐あってか、唯先輩は元気よく音楽室から出ていってくれた。






「・・・・・・・・・」


唯先輩が出て行ったあと、私は誰にも聞こえないような声で呟く。


「・・・・・今度は・・・・・」

「今度は・・・・・・私が起きているときに・・・・・・“あずさ”って呼んでくださいね・・・・」

「・・・“大好き”ですよ・・・唯先輩・・・」


きっかけは偶然だったけど、気付いてしまったこの気持ち。
いつかこの気持ちが唯先輩に届く日はくるだろうか…。
私の“好き”と唯先輩の“好き”が同じかどうかなんてわからないけど…。
でも…それでも信じていたいんだ、いつか私たちの“好き”が交わる日がくることを――





―おまけ―



~唯が音楽室を出て行く少し前~


音楽室の前で一人の少女が真っ白に萌え尽きていた。
おびただしい量の鼻血を吹いて…。

そう、彼女は軽音楽部が誇るキーボード娘――琴吹紬である。
唯と梓のあれこれの一部始終を覗いていた紬は…まあ…その…言わずもがなである。
そこへ、律と澪が遅れてやってきたが音楽室の前がとんでもないことになっていたため慌てて駆け寄る。


「お、おい!ムギ、何があった!!誰にやられたっ!!」
「ははは、早く保健室にっ!」
「・・・・・・・・ゆぃ・・・ちゃ・・・・・・ぐ・・・・・・・・・」
「なんだ!?どうしたムギっ??」
「・・・ハァハァ・・・・・ゆいちゃん・・・・・・ぐっじょぶ・・・・・・・・・・」


ガク


「「ムギーーーーーーーーーーーーーー」」



END



【あとがき】
というわけで梓sideでした
最後まで読んでくださりありがとうございます!
次のSSは明日にでも
[ 2009/09/02 20:43 ] 未分類 | TB(0) | CM(3)
おまけも良かったGJ
これは ハァ━━━━━ *´Д`━━━━━━━ン!!! と言わざるをえない
[ 2009/09/02 21:11 ] [ 編集 ]
超乙です!やっぱり唯梓はいいですなあ〜。
[ 2009/09/03 01:39 ] [ 編集 ]
よかったです
あまけサイコーー☆
[ 2010/01/09 15:20 ] [ 編集 ]
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