とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

唯梓SS 『邂逅~Jihad of the princess and black cat~ 後編 』

※追記からどうぞ!


その女子生徒を見て分かることは一つだけだった。
その人が私の一つ上で3年生の先輩だっていうことくらい。
何故ならタイの色が唯先輩たちと同じ青色だったから。

その人の第一印象は、何て言うか、ギャルっぽいって感じかな。
いまどきの女子高生って感じで、見た目の容姿はかなりの美人。
澪先輩と並んでも引けを取らないくらいのべっぴんさんだ。
町を歩けば10人が10人振り向きそうだった。

髪は唯先輩より少し長いくらいで、髪色は唯先輩より明るい茶髪だった。


(ていうかこの人…)


容姿もそうだけど、それよりももっと驚くことがった。
なんと、その人の足にはルーズソックスが装備されていたのだ。
ルーズソックスなんて当の昔に絶滅したとばかり思っていたけど、こんなに身近にいたとは驚きだ。
この高校では大抵の人が白か黒のソックスを着用しているし、私もそれを履いている生徒しかみたことがない。
もちろん、見たことがないだけで他にもいるという可能性は捨てきれないけど…。
唯先輩の黒タイといい、この人のルーズソックスといい、
やはりどこの学校にも希少種は存在しているらしい。

もちろん私の貧乳も希少価値でありステータスではあるけど…私的にはノーサンキューだ。
大きくなってくれることに越したことはない。
是非とも育て…頼むから…。


扉の前に佇む女子生徒を眺めながら、そんなどうでもいい事をものの数秒で考えていた。
そんな私を他所に、突然、唯先輩の顔がパァっと光り輝いた。


「わー♪ 姫ちゃんだー。どうしたの~?」


唯先輩はその女子生徒を確認すると一瞬で私から離れた。
太陽の如く眩しい笑顔を向けながら一目散にその“姫ちゃん“なる人に駆け寄っていく。
その様子はまるでご主人様に尻尾を振るワンコみたいに見えた。
可愛いんだけど、ちょっと複雑な気分。

急に唯先輩のぬくもりを失った私は、思わず「ぁ…」と小さく声を漏らす。
最初に言っておくけど、断じて名残惜しいとか、寂しいとかそんなんじゃない。


(……ま、別にいいんですけどね)


唯先輩が気まぐれなのは今に始まったことじゃないし、そこら辺はすでに諦めている。
それに離れてくれるならそれに越した事はないからね。
もともと離れて欲しかったわけだし。


「めずらしいお客さんだな。どうした姫子、何か用事か?」
「うん、ちょっとね」


律先輩は思いがけない来訪者に驚きの表情をしていたが、すぐに顔を緩めて女子生徒に尋ねた。
苗字は分からないけど、どうやらその生徒の名前は姫子と言うらしい。
唯先輩は姫ちゃんと呼んでいるようだけど…。

その様子から考えられるのは、唯先輩たちと彼女は何気に親しい間柄だということ。
もしかしたらクラスメイトなのかもしれない、と思ったけど実際のところはどうか分からない
唯先輩が軽音部以外であだ名を呼ぶくらいだから、相当仲がいいんじゃないだろうか…。
ま、別に唯先輩が誰をあだ名で呼んでも、誰と仲が良くても、どうでもいいけどね。

とりあえず私の名前は中野あずにゃん、夜露死苦ね。


姫子先輩は駆け寄ってきた唯先輩にニッコリと優しく微笑んだ。
見た目の容姿が手伝ってか、その笑顔は破壊力抜群だった。
さすがに姫という名を冠しているだけあって、気品のようなものを感じる。
唯先輩がコロッと落ちてしまわないか心配で仕方がなかった。
どうせ落ちるなら是非とも私の笑顔で(ry


「それでどうしたの? 姫ちゃん?」
「えぇっと…実は唯に届け物があってね」
「え? なぁに?」

(むっ…呼び捨て…だと…?)


ま、まぁ同じ学年なんだし名前の呼び捨てくらい当たり前だよね、うん。
私が出来ないことを平然とやってのける姫子先輩が少しだけ――。


(うん?)


少しだけ、何だろう?
まさか羨ましいとでも言うつもり?
いやいやまさか…そんなこと…。
唯先輩を名前で呼べないくらいで羨ましさなんて感じるわけない。
感じるわけ、ないじゃないですか。



届け物があると言った姫子先輩は鞄のファスナーを開いた。
そこから一冊のノートを取り出すと、唯先輩に差し出した。


「はいこれ、唯のノート。机の上に置きっぱなしだったよ」
「え…それでわざわざ届けに来てくれたの?」
「うん。ないと困るんじゃないかと思って」
「姫ちゃん…」


その気遣いに感激した唯先輩は、何を思ったのか瞳がうるうるしている。

…嫌な予感がバリバリした。

何故なら、その様子から唯先輩が次に取る行動がありありと予想できてしまったから。
唯先輩が喜びを伝えるときにとる行動なんて、一つしかない。


「姫ちゃんありがとーっ!」
「きゃっ! ちょ、ちょっと唯…」


無常にもその予感は見事的中してしまう。
唯先輩は私に抱きつくみたいに、情熱的なハグを姫子先輩にくらわしたのだ。
それだけならまだしも、唯先輩はさらなる愚行にでた。


「ん~♪ やっこいなぁ~」
「ちょ…ゆ、ゆい…くすぐったいってば…!」


何とその豊満な胸の谷間に顔を埋め、すりすりと頬擦りし始めたのだ。
私にはないその谷間が憎くてたまらない。

さすがの私も唯先輩のそれには驚きを隠せなかった。


「なっ!!」


思わず大きな声を上げてしまい、口をパクパクと金魚みたいに開く。
開いた口が塞がらないとはまさにこのことだった。
ぷるぷると眉間が痙攣し、眉が吊りあがっていく。
胸がざわついて、奥から負の感情が溢れ出してくる。
正直に言ってしまえば、私は無性にイライラしていた。
イライラしている理由までは分からない。
でもイライラする。イライラが止まらない。


「もう唯ったら…いつも言ってるでしょ。急に抱きついてこられると驚くって」
「ふふ~♪ いいじゃんいいじゃん! 気にしない気にしない~」


(なん…だと…?)


こめかみに力が入り、ピクピクと痙攣する。
それは聞き捨てならない言葉だった。


いつも? いつも抱きついてると言ったのかこの人は?
唯先輩のスキンシップは私だけにするものだと思っていたのに…。


(この先輩…いったい何者…? 唯先輩の目にかなうほどの何かがこの人にはあるのか…?)


それを言ったら、私にも唯先輩の目にかなう何かがあるのかと聞きたい。
が、そんな事は今はどうだっていい。
今はこの姫子という先輩についてだ。

敵を知り、己を知らば、百戦危うからず。
この先輩については何も知らないのと一緒なので是非とも情報が欲しい。

そう思ったその時だった――


「彼女の名前は立花姫子。私達のクラスメイトよ」


突然、背後からムギ先輩の声がしてバっと振り向いた。
振り向きざまに「どうして?」と小さな声で尋ねるが、ムギ先輩は何も答えない。
答える代わりに、いつものおっとりした笑顔で私を見つめてくる。
その目が語っていた「気になるんでしょ?」と。

何でこの人はこうも簡単に人の心を読めるのだろうか。
琴吹家の人間は読唇術をデフォで備えているのか?

そんな事を考えている間もムギ先輩の立花姫子プロフィールは続いていく。


「見た目は大人っぽいし、いまどきの女子高生って感じだけど…」


そこまでは私にもわかる。
というか第一印象がまさにそれだったから。

ムギ先輩は、一呼吸置いてから話を続けた。


「でもね? 本当はとっても優しい子で、それに礼儀正しくて情に厚い子なのよ」
「へ、へー…そうなんですか」
「ええ、とってもいい子よ。あ、ちなみに部活はソフトボール部に入っているの」
「……」


ソフトボールとはまた意外な…。
帰宅部じゃないかと思ってしまった私は、さすがに失礼でしたね。
それにしても礼儀正しくて優しい子なんて、人は見かけによらないみたい。
最近の若者は見かけ通りの人間が多いせいか、派手な格好の人を見るとあまりいい印象は持てなかった。
しかしどうやら、この人はそれが当てはまらないようだ。

もしかしたら、唯先輩もこのギャップに萌えているのかもしれない。
どうせ萌えるなら私の猫耳だけにしてくれたらいいのに。


「それともう一つ。実は唯ちゃんの隣の席なの」
「なっ…!」
「ふふ♪ 驚いた?」
「え、ええ…ちょっと…」


ゆ、唯先輩の隣の席…。
な、なんて羨ま…げふんっげふんっ!


(…え、えーと…つまり…)


姫子先輩は学校にいる間、常に唯先輩の隣でのさばっているってことになる。
しかも放課後しか一緒にいられない私と違い、約6時間近くも一緒…。
単純計算で、だいたい私の3倍近くは一緒にいるってことだ。
なんて羨ま(ry


(きっと唯先輩の横顔を見つめながらニヤニヤしてるんだ)


何てけしからん先輩だろう。
是非私も眺めたい。


「隣の席だからどうか分かんないけど、唯が結構懐いてるんだよな。梓にするみたいにしょっちゅう抱きついたりしてるぞ。今見たいに」
「――ッッ!?!?」


澪先輩の何気ない追加説明に、私の頭の中で何かがパァーンと大きな音を立てて弾け飛んだ。
それが何なのか分からない。
でも今の私の体は妙に軽かった。
今ならものの数秒で、目の前で唯先輩とじゃれている女を噛み殺せる自信があった。

私は暴走気味の頭で思考をめぐらせた。
考えることをやめたら、私はただの獣になってしまう。
それでは傍にいる唯先輩まで傷つけかねない。
唯先輩の笑顔を守りたい私が、逆に笑顔を奪ってしまっては本末転倒もいいとこだ。

私は一度目を閉じて大きく息を付いた。

どうやら私だけが唯先輩にとっての特別だと思っていたのはうぬぼれだったらしい。
まさかこんなに近くに宿敵が潜んでいたとは思いもしなかった。
今日という日に感謝しよう。
立花姫子という先輩にめぐり合わせてくれてありがとう神様。


「ほら唯。私もそろそろ部活に行かないといけないから離して?」
「えー…」
「もう、わがまま言わないの」


中々離してくれない唯先輩に業を煮やしたのか
姫子先輩はふっと優しく微笑むと、唯先輩の頭を撫で始めた。
これで我慢してね、と言わんばかりに。


「――」


その何気ない当たり前のように感じる行為に、私の思考は一瞬止まった。
一瞬で頭に血が上る。視界がぶれる。目標が定まらない。
目の奥がチカチカする。


何を。
何をしている。

私はギリギリと血が滲むほど歯軋りした。


(っ…いったい誰の許可を得て唯先輩の頭を撫でてるんですかっ…!!)


唯先輩の頭を撫でていいのはこの世でただ一人、私以外ありえない。
あってはならない。
もちろんその逆、撫でられていいのも私だけ。
唯先輩のすべては私のものだ。
誰にも渡さない。

なのにっ…!


(…この人はァッ…!!)


思わず怒りに任せて叫びたくなるが、何とかギリギリのところで押しとどめる。
しかしそんな気持ちを瞳に込めて、姫子先輩をキっと睨みつけてやった。
視線に込めた殺気に反応した澪先輩と律先輩が「ひっ…!」だの「こわっ!」だのと言った恐怖の声を上げていたが無視した。
そんなことを気にしている暇なんて今の私にはない。


「あらあらまぁまぁ♪」


ムギ先輩は相変わらずおっとりぽわぽわしていたけど、それも無視。
それより一刻も早く、この女から私の唯を取り戻さないと――

そう思った次の瞬間、何気なく視線をあげた姫子先輩と目があった。


「っ…!」


ふいに目があったことで少々驚いたが、とりあえずありったけの殺気を込めて睨みつけてやった。
当然、姫子先輩は「何故?」と言った表情で、驚きに目を見開いている。
が、それも一瞬のことですぐに表情を緩めた。
まるで「ああ…なるほどね」って感じで私の心の内を悟り、見透かしているみたいに
ふふっと微笑みながら私を見つめている。
余裕すら感じられる優しい笑顔だった。
まるで私なんて物の数にも入っていないって感じ。


(っ…なるほど…そういうことですか…)


その笑顔から察するに
つまり姫子先輩は私にこう言いたいのだ。


『唯は渡さないよ』と


それは明確な宣戦布告だった。


(くくっ…あはははっ…いい度胸ですよ…先輩…)


私はほくそ笑み、口の端を歪める。
イライラもピークに達し、血管が破裂寸前だった。


(うふふ…私に喧嘩を売ったことを後悔させてやるです…)


そして絶対に分からせてやる。
唯先輩がいったい誰のものなのか
はっきりくっきり決着をつける。


「それじゃ私はもう行くね? あんまり長居すると子猫ちゃんに噛付かれちゃいそうだし」
「子猫?」
「そう、子猫」


不思議そうな顔をしている唯先輩を他所に、姫子先輩は私に一瞥くれるとニコっと微笑んだ。
その大人の余裕感じる笑顔に、私の闘争本能にはさらに火がついた。火に油だ。
どこぞの野球漫画みたいに、目に炎が燃え盛っているかもしれない。


「それじゃ唯、また明日ね」
「うん! またね姫ちゃん」


姫子先輩は唯先輩と一言二言挨拶を交わすと、やっとこさ音楽室を出て行った。


「ムギ先輩! とりあえず塩ですっ、塩持ってきてください! 撒かなきゃ気がすみません!」
「あらあら…」







「ミエナイキコエナイミエナイキコエナイ…」
「やー…にしてもさっきの梓の鬼の形相は軽くトラウマになりそうだったなぁ…」
「ついにブラックキャット覚醒ね…これは楽しくなってきたわ、うふふ…」


その後の音楽室はいつも通りで、他の来訪者が訪れることもなかった。
他の先輩たちが私を見ながら何かぶつぶつ呟いていたが、とりあえず気にしないことにした。
それよりも今は、唯先輩とさっきの続きをする方が先決なのだ。
唯先輩は姫子先輩がいなくなると、姫子先輩なんて最初から来なかったみたいに私へのスキンシップを再開した。


「あずにゃ~ん♪ うちゅちゅ~♪」


先輩は凝りもせずにキスを迫ってくる。
いつもなら平手打ちをかましているところですが、今の私は違います。
今日、私は一皮剥けたのです。


「もう、仕方ないですねぇ。今日は特別ですよ」


ちゅっ♪


「ひゃっ…!」


唯先輩のほっぺにキスをプレゼントしてあげた。
可愛らしい悲鳴を上げた先輩は、途端に顔を真っ赤にした。
先輩のほっぺはマシュマロみたいにふわふわで、病み付きになりそうだ。
思わずふわふわ時間を歌いたくなる。


「…あ、あずにゃん…?」


唯先輩は私の唇の感触でも確かめるように頬を撫でていた。
その唖然とした表情から察するに、唯先輩自身、本当にキスされるとは思っていなかったのかもしれない。
てことはつまり、今までキスしようとしていたのも半ば冗談だったというわけだ。
きっと、私にビンタされる覚悟で挑んできていたのだろう。

とりあえずこれで私はあの人より一歩リードしたことになるわけだけど。
正直言って、キスなんてしなくてもあの人に負けるなんて露程も思っていない。
勝つのは最初から私だ。私以外ありえない。

姫子先輩…貴女の出る幕なんて初めからないって事をこれから教えてあげますよ。

たっぷりとね…くくっ…。




おしまい




【あとがき】
まさかの姫っち登場!姫ちゃん可愛いよ姫ちゃんw
BDのプロフィールが実に魅力的だったので書かざるを得ませんでしたw
唯が懐いてるってところもポイント高いですからね。
こりゃーあずにゃんと衝突させるしかないじゃないかと、そう思ったわけです!

あずにゃんは相変わらず暴走気味でしたが、楽しんでいただけけたら幸いです。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

ちなみに、タイトルの英文の訳は”姫と黒猫の聖戦”です。
英語の方がかっこいいかと思った私の自己満足ですww

[ 2010/08/20 05:46 ] 未分類 | TB(0) | CM(4)
姫子きたあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


ゲフンゲフン 取り乱してしまった・・・ いやー しかし姫は可愛い! 唯姫もあるで・・・

んであずにゃんは・・・ 暴走しすぎわろたw 嫉妬心丸出しじゃないですかww
そんな横でむぎは キマシタワー ってずっと思ってるんだろうなぁw
[ 2010/08/20 09:33 ] [ 編集 ]
いや〜…まさかここで唯争奪戦、梓vs姫子が始まるとわ……

姫子可愛いですよ(*^o^*)
でも嫉妬妬きまくりのあずにゃんの方がもっと可愛いですなwww

あずにゃんがどれだけ妬いたか唯に教えてあげたい…

そして律と澪がみたトラウマになるほどの嫉妬したあずにゃんの顔が見てみたい……www
[ 2010/08/20 09:56 ] [ 編集 ]
あずにゃん嫉妬しまくりwwww

なるほど、どうみても「黒猫の聖戦と姫」ですね、わかります。andとofが逆のような・・・?
[ 2010/08/20 11:05 ] [ 編集 ]
他のモブキャラも登場期待してる!!
[ 2010/08/24 19:37 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。