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とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

ゆいあず!シリーズSS EP06『琴吹紬の暴走』

※追記からどうぞ!


こんにちは、琴吹紬です。
最近困った事に貧血気味な私・・・。
でもね、そんな事はどうでもいいの。
あの子達のらぶいちゃを撮り続ける事が私の生きがいだから・・・。

この道を極めるまで私の戦いは終わらない。

――そして今日も私の戦いは続くのでした。




(今日はどんな素敵なことがあるかしら♪)


放課後、私がいつもの様に軽やかな足取りで音楽室の扉を開くと


(はぅっ!)


――目の前に広がっている光景に危うく意識が飛びそうになる。


「あ、やっほー、ムギちゃん♪」

「む、ムギ先輩、どうもです」


なぜなら


「あれぇ? ムギちゃん、どうしたの?」

「だ、大丈夫ですか? ムギ先輩....」


唯ちゃんのお膝に梓ちゃんの頭が乗っていたから・・・。
そう、俗に言うHI・ZA・MA・KU・RAってやつです。


「な、なにしてるのかしら?」


当然の疑問を口にしながらも、鞄からビデオカメラを取り出し早速撮り始める。
――その間なんと0.1秒!
私の修行の成果です・・・うふふ。

ちなみにビデオを回してても二人が何も言ってこないのは、ひとえに慣れというものです。
最初の頃は見える所で撮ってると梓ちゃんがいろいろ言ってきて大変だったんですが・・・。
ホント・・・慣れって恐いですねぇ・・・うふふ。


「あ、え~とね・・・この前のアレで、なんでも一つだけ言う事聞くって約束しててねー」


唯ちゃんが照れながら私の問いに答え


「それでひざまくらしてくださいってお願いしたんですよ」


――と、梓ちゃんがさらに分かりやすく付け足す。


「そ、そうなんだぁ~」


あの恋文騒動でそんな約束を――
あの時の私は、薄れ行く意識の中で必死にビデオを回す事しかできなかった。
まだまだ修行がたりませんね・・・私。


「ほ、ホントはもっとすごいの言われちゃうかと思ったんだけどね・・・えへへ」


唯ちゃんは真っ赤な顔でごもごもと小さな声で呟く。
もちろん私はそんな呟きを聞き逃さない。


(す、すごいの?・・・い、いったい何かしら?)


私は唯ちゃんの言う「すごいの」というのを想像してみた。


(・・・・・・はぅ)


ピンク色の妄想が私の脳内を駆け巡った。


(や、やばいです・・・鼻血でそう・・・)


鼻血が出そうになるのを何とか耐え、私は無言で撮り続ける。


ジーーーー


見れば見るほど仲のいい二人ね・・・。
二人が結ばれてからそろそろ一ヶ月くらいかしら?
付き合って一ヶ月でここまでやっちゃうなんて、なんて進んでるの!

※注意※
もっとすごい事してます。

私はさらに二人の様子を観察する。


「ほ~ら、あずにゃ~ん♪ なでなでぇ~」


「ふにゃぁ・・・♪」


唯ちゃんはこれでもかってくらい優しい表情で梓ちゃんの頭を撫でている。
梓ちゃんにいたっては、ネコみたいに丸くなって気持ちよさそうにゴロゴロしている。

・・・ほ、本物のネコみたいね。こ、これでネコ耳があれば完璧だわ!


(うはっww)


ま、まずいですね・・・これは。私耐えられるかしら。
と、そんな事を考えていると、唯ちゃんが何かに気付いたように私に話しかけてくる。


「あ、そうだぁ! ねえねえムギちゃん....」

「な、なにかしら....」


私はビデオを回しながら唯ちゃんの問いかけに答える。


「・・・耳かきってもってないかなぁ?」


サッ!

「はいっ! これ使ってっ!」


私の行動は早かった。
自分でもビックリするくらいに。

――私は鞄から耳かきを取り出すと唯ちゃんに差し出した。


「あ、ありがとぉ・・・よ、よくもってたね?」


さすがの唯ちゃんも驚いている。
だめもとで聞いてきたのかもしれない。


「え、ええ・・・まぁ・・・」


こんな事もあろうかと常に持ち歩いていてよかったわ。
そそそ、それに耳かきと言えば、ひざまくらで耳かきと言えば・・・あ、あのお約束のアレですよね?


「それじゃあ、あずにゃん♪ 耳掃除してあげるね~?」

「え、ええぇ!? い、いいですよ・・・そんな・・・」


(キ、キマシタワーーーー!!)


駆け巡る脳内物質っ!
アドレナリンが放出されるぅーー!

ふぅ・・・まずは落ち着いて。深呼吸・・・すぅはぁすぅはぁ・・・。
うん、大丈夫。私はまだ戦える。それにしても今日の私は本当についている!
ま、まさかあの伝説のアレを間近で見られるとは・・・。


「えへへ、いいじゃん♪ せっかくなんだしー♪」

「もう・・・じゃあ特別・・・ですよ?」


特別とか言いながらちょっと嬉しそうな顔をしているのがまたGJ!
梓ちゃんの了解を貰った唯ちゃんは耳かきをゆっくりと梓ちゃんの耳に差し入れていく。


「・・・んっ・・・」


一瞬ビクッとなった梓ちゃんだったけど、すぐに頬を上気させていく。


「おぉ~、綺麗な耳だねぇあずにゃん♪」


コリコリ

「ン・・・ふ・・・はぁ・・・」


唯ちゃんが耳かきを動かす度に梓ちゃんは甘い吐息を漏らす。


(あ・・・鼻血が・・・)


すでに私の鼻からは、たらりと血が流れ始めていた。


(くっ・・・まだまだ・・・)


コリコリコリコリ

「はぁ・・・ん・・・ふぅ・・・」


さらに唯ちゃんの猛攻は続く。
その攻撃で梓ちゃんの顔が妙に色っぽくなっていく。


(はぁ・・・はぁ・・・も、もしかして・・・か、感じてるのかしら?)


そして長くて短い耳掃除が終わり、耳かきをゆっくりと耳から取り出す唯ちゃん。
しかーーし、唯ちゃんの攻撃はまだ終わっていなかったっ!


「じゃあ最後の仕上げだよー」


すぽっ

「にゃっ!」


唯ちゃんは耳かきの反対側のポンポンを耳の中に入れくるくると回していく。


「ひゃぁ・・・んはぁ・・・やぁぁ・・・」


唯ちゃんの攻撃に梓ちゃんは甘い喘ぎ声を上げていた。
梓ちゃんは私がいる事なんて忘れてるんじゃないかしら....?
私が目の前にいるんですよ? もしもーし。
うーん・・・二人の将来がちょっと心配ね・・・でもGJよ!

そしてようやく梓ちゃんの耳からポンポンが取り出される――が、しかし!
唯ちゃんのポンポン攻撃が終わったのもつかの間――唯ちゃんのラストアタックが残っていたぁーーー!!

唯ちゃんは優しく梓ちゃんの耳をつかむと、ゆっくりと自分の顔を近づけ・・・。

次の瞬間――


「ふぅぅーーーーーーーーー」


――と、梓ちゃんの耳の中へ息を吹き込んだ。


「にゃうんっ!?・・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・」


梓ちゃんはビクンビクンと身体を痙攣させると、荒い息をしながらクテッとなってしまった。


(た、たまりませんわ・・・)


私はどうやら天国に来てしまったようです。
これでもういつ死んでも悔いはありません。
まあでも、まだまだ死ぬつもりなんてありませんけどね。


「よ~し、終わりだよ♪ じゃあ今度は反対側ね?」

「はぁ・・・はぁ・・・はぃ・・・」


ですが私・・・油断していたんです。
まさか唯ちゃんがさらなる追加攻撃をしかけるとは夢にも思いませんでした・・・。

上気した頬ではぁはぁ言っている梓ちゃんが顔を反対側に向けようとした次の瞬間――

ちゅっ

――と、梓ちゃんの唇にキスを落としたのです。


「えへへ~、すきあり・・・だよ?」


「も、もうっ・・・唯先輩のバカぁ」


完全に不意打ちでした。
こんな不意打ちに私が耐えられるはずもなく・・・。
そう――これが私が意識を保っていられた最後の瞬間でした・・・。


薄れ行く意識の中で私は思いました。


(・・・は、反対側のも・・・見たかった・・・)



ガクッ




おしまい



【あとがき】
最後までお付き合いくださってありがとうございます。
一応ムギちゃんが主役なこの作品。
自分がムギを書くとどうしてもこんな性格になってしまうんですよね・・・。
まあ基本的にいい子なので全然問題ないですよね!


[ 2009/09/11 00:06 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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