とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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ふぉーしーずん!シリーズ SS EP05『2月 ~せつぶん!~』

※追記からどうぞ!


私の名前は琴吹紬。花も恥らう女子高生です。

突然ですが私には生き甲斐があります。それも人生をかけてもいいと思えるほどの。
今までいたる所で言ってきましたが、今一度言わせていただきます。

それは百合道を極めること。

それは百合道を極めること。

…大事なので2回いいました。

うふふ。


私はこの道を究めるためなら常に努力を惜しみませんし、障害や試練があればどんな事をしてでも乗り越える覚悟は出来ています。無理を通して道理をぶっ壊す、そんな感じです。

その証拠に、いついかなる時でもデジカメは手放さず、チャンスがあればたとえ授業中だろうとシャッターを押します。
しかしそんな私でも、一度は先生に見つかり厳重注意されてしまいました。でもまあそんな事でめげる私ではありませんが。
先生方には大変申し訳なく思っていますが、この生き甲斐を前にしたらどんな事象でも霞んで見えてしまうのです。


あ、そうそう。
シャッターチャンスといえば特に放課後の音楽室が最高のポイントです。
なんてったって極上の百合の花が咲き乱れますから。
それはまさに百花繚乱。そして乱れ雪月花の如く、恐ろしくも美しい、そんな空間。
私にとっては天国以外の何物でもありません。


そんな天国を彩る百合の花々ですが、それは言わずと知れた唯ちゃん梓ちゃんコンビと、りっちゃん澪ちゃんコンビの事を指します。
まあ、この事はいまさら説明なんて必要ありませんよね? ある意味デフォなので。


この2組は別に恋人同士というわけではなく、今の所は仲の良すぎるレベルで収まっています。いうなれば、友達以上恋人未満といったところです。


ですが油断してはいけません。
気を抜くと私の体内の血液は鼻を通して全部持っていかれてしまいますから。今まで何度、生死の境を彷徨ったか分かったものじゃありません。


そのせいか私にはいつの間にやら二つ名がついていました。
その名も“鮮血の女王(ブラッディクイーン)”。不本意ながら、すでに桜高でその名を知らない人はいないというほど有名になってしまいました。
名前はカッコいいんですが、私としては死活問題なのでちょっと複雑です。


…まあ私についての話はこの際どうでもいいのです。
それよりも今は、軽音部内の仲睦まじいカップル達のことです。


実はですね?つい先日とんでもないシーンに出くわしてしまったんですよ。
何だと思います?


なんと!
ななななんと!!
あの唯ちゃんと梓ちゃんがちゅーをしようとしていたのです。


私は発狂しました。まさか妄想の中でしか叶わなかった出来事が眼前で行われているなんて一体誰が予想したでしょう!
しかし私は空気の読める女です。唇が触れる寸前の二人を前に、私は無言で扉を閉めました。さすがに邪魔しちゃ悪いかなって思ったの。


まあでも結果から言えば、結局キスは未遂に終わってしまったんですけど。
2人とも私の事なんて気にしないで続きをすれば良かったのに…。
とっても残念です。



さて、ずいぶんと長い前振りになってしまいましたね。
付き合っていただいて本当に申し訳ありません。
最近出番がなかったのでつい語りたくなってしまいました。ごめんなさいね?
もし「さっさと始めろこの沢庵!」とかそんな不届き千万な事を思ってる輩がいるのでしたら、あなた方の穴という穴に琴吹印の沢庵をねじ込んで差し上げます。
うふふ、生きてきたことを後悔させて上げますよ…。




…まあ冗談もこれくらいにして早速今回のお話に移りたいと思います。
タイトルから概ね内容を理解している方もいらっしゃるでしょうけど聞いてくださいね。


今日は2月3日。年に一度の節分です。
節分って何?って常識外れなことを言われる方はどうぞお母さんのお腹の中からやり直してください。
それがお嫌でしたらさっさとググりましょう♪



あと一週間ちょっとでやってくるバレンタインほど大げさなイベントではありませんが、少しくらい何かが起こってもいいんじゃないかと私は期待に胸を躍らせています。





ふぉーしーずん!2月~せつぶん!~





お布団やコタツから出ることもやめたくなるような、そんな極寒レベルの寒さが続く冬の日。
私達軽音部は2月3日の節分を無事に迎えていた。迎えたといってもすでに放課後で、いつも通りの部活動が始まっています。
しかし今日に限ってはいつも通りとは言いにくかった。何故ならいつも以上に騒がしかったから。


しかしそれは仕方がないというもの。なんたって今日は節分なのだから。
節分とは簡単に言えば季節の変わり目の事で、立春の前日の事を指します。実際この意味を部内のメンバーが正しく理解しているかどうかはわかりません。
しかし分かっていようといまいと、こういうイベント事が大好きな人物が軽音部内には最低4人はいるので騒ぎが大きくなるのも無理はありません。


その人物とはいうまでもなく、さわ子先生、りっちゃん、唯ちゃん、そしてこの私、琴吹紬の計4名なのです。早い話が梓ちゃんと澪ちゃんを除いた全員がイベント大好き人間だったりします。


なぜ梓ちゃんと澪ちゃんの2人がイベント事に消極的なのかというと、その理由は簡単です。こういうイベントにおいてこの2人はほぼ100%の確立でみんなの、特にさわ子先生のオモチャにされてしまうからだ。クリスマス会などがいい例ですね。


そんな事が何度も続けば、さすがの二人も嫌になるというもの。
その証拠に、りっちゃんに節分の話を持ち出された時はビクンと身体を反応させ冷や汗をだらだらと垂らし始めた。きっと本能的に危険を察知したんでしょうね。


結果から言えば、2人の危機察知能力は感度抜群でした。


なぜなら


「そーれ~にーげろー♪」

「いーーやあああああああ!!!」


コスプレ衣装を片手に、さわ子先生がゲヘヘとまるで変態親父の様ないやらしい笑みを浮かべながら、逃げ惑う澪ちゃんを追いかけていた。綺麗で優しいさわ子先生は見る影もなく、そこにいるのはウサギを狩る一匹の狼でした。


何故こんな事になっているかというと、りっちゃんの提案によって、急きょ、軽音部内で豆まきをしようということになったのだ。豆まきにはオニが必要なのは言うまでもなく、そのオニ役に選ばれたのが澪ちゃんと梓ちゃんだったわけ。


ちなみに豆まきに使用する豆は私が用意しました。こんな事もあろうかと用意しておいてよかったです。一応、床に落ちても食べられるように落花生にしておきまきました。


「いい加減あきらめたらどうだーみおー♪」

「なっ!ふ、ふざけるな!ここ、こんなハレンチな衣装着れるわけないだろォ!」


心底楽しそうなりっちゃんの言葉に激昂する澪ちゃん。


「ハレンチとは失礼な!これは由緒正しきオニッ娘の正装なのよ!」



確かに


澪ちゃんの言う事はもっともなのだが、さわ子先生の言う事も正しいと思う。
何故ならさわ子先生が手にしているオニの衣装は、虎柄ブラに虎柄パンツ、そしてオニの角付きカチューシャだけの、某星から地球侵略にやってきた鬼型宇宙人娘と同じ格好なのだ。
もし唯ちゃんがその衣装を着たら喜んで「ラ〇だっちゃ!」と懐かしいセリフを言ってくれることだろう。平成生まれの唯ちゃんが果たしてラ○ちゃんを知っているかどうかは微妙だけど。


「さ~そろそろ観念しなさーい!」

「いーーやーー!!」


澪ちゃんはよほどその衣装を着るのが嫌らしい。目の端に涙を浮かべながら全力疾走している。さすがにちょっと可哀想になってきた。海やプールならいざしらず、ほとんど水着のような衣装を誰が好き好んで校内で着たがるというのだろうかと。
唯ちゃんや私なら着れると思うけど、澪ちゃんみたいな一般人には荷が重過ぎるのだ。しかも澪ちゃんには持ち前の恥ずかしがり補正もついてしまうだろうし。


「君が着るまで追うのをやめない!!」

「なな、なんですかそれはっ!」


どうやらさわ子先生の辞書には諦めるという言葉は存在しないらしい。
さわ子先生の、人の迷惑などお構いなしに自分の作った衣装を押し付けるその様は今に始まったことじゃない。きっと自分が教職の身にあることなど頭の中から放り出しているのだろう。さすがというほかない。
しかしこう言う所はどこか私に似ている気がする。私だって自分の生き甲斐のためなら多少の犠牲は考えそうにないから。


「ふふふ、もう逃げられないわよ~」

「…い、いや…こ、こないで…」


そうこうしているうちに、ついにさわ子先生は澪ちゃんを部屋の角に追い詰めた。
もはや逃げ道は存在しない。澪ちゃんもそう思っているのか顔を真っ青にして後ずさる。


(…ご愁傷様です、澪ちゃん…)


とりあえず心の中で合掌しておいた。


「もう!そんなに嫌がらなくたっていいじゃない。ほら、梓ちゃんだってもう着てるんだし」


そう言ってさわ子先生は部屋の角で縮こまっている梓ちゃんを指差す。
さわ子先生の言う通り、すでに梓ちゃんは衣装を身につけていた。
もちろん自分から着たわけじゃなく、逃げ出した所を速攻でさわ子先生に捕まり無理やり着せられたのだ。


「…うぅ…こんな格好…もうお嫁にいけないよ…ぐす…」

「あ、あずにゃん泣かないで? 大丈夫だよすっごく似合ってるから!」

「ぐす…うぅ…」


鬼っ娘の格好で床に体育すわりしている梓ちゃんは、唯ちゃんの慰めの言葉にも耳を貸さず俯きながら何やらブツブツ呟いている。
あの梓ちゃんが唯ちゃんの言葉に反応しないとはよっぽど着るのが嫌だったんだろう。
唯ちゃんの言う通りすっごく似合ってるのに。


「そ、それに大丈夫だよ。お嫁さんなら私が――!」

「えっ?」

「あっ!」


必死に慰めているうちにとっさに出てしまったであろう言葉を、慌てて飲み込む唯ちゃん。
梓ちゃんもその言葉だけは無視できなかったのか顔を上げて唯ちゃんを見つめる。

うふっ!これはいいゆいあずぅ♪

私はいきなりのシャッターチャンスに、ポケットからデジカメを取り出す。


「あ、あの…唯先輩? それって…」

「え、えと…あの…その、ね?」


梓ちゃんはさっきの言葉の真意が気になるようだ。
しかし唯ちゃんは顔を真っ赤にして俯いてしまっている。指を胸の前で交差させながらもじもじしているその姿は、梓ちゃんでなくともキュンときてしまいます。


ごきゅりっ…
思わず唾を飲み込み、震える手でカメラを構える。
シャッターチャンスを逃すわけにはいかない。ここで撮り逃したら末代までの恥だ。
きっと死ぬまで後ろ指を差されながら生きていくことになるだろう。さすがの私もそれは御免です。


(はぁ…はぁ…目標をセンターに入れてスイッチ……目標をセンターに入れてスイッチ…目標をセンターに入れてスイッチ…)


大丈夫。私ならやれる。やれるわ。
逃げちゃダメ。臆しちゃダメ。目をそむけちゃダメ。鼻を通り抜ける液体の事など気にしてはダメ。
今の私は阿修羅をも凌駕する存在よ。悪魔に魂を売ってでもこのミッションは成功させなくてはなりません。


「…あ、あのね…あずにゃん…」

「は、はい…な、何ですか…?」

「その…この間言いそびれちゃった事…なんだけど…」

「っ!」


唯ちゃんのその言葉に梓ちゃんは驚きの顔を見せる。そしてみるみるうちに顔を紅潮させていく。
唯ちゃんの言う「この間」というのはたぶん、いや間違いなくあのキス未遂の日のことだろう。
あの日はあれやこれやと言い訳ばかりしていた2人だったけど、やっぱり何かあったようだ。
まあ隠したところで私の百合センサーはビンビン反応していましたけど。


「わ、私ね…ずっと前からあずにゃんの事――!」


キキキキキマシタワーーーー!?!?
私はカタカタと震える指をシャッターに押し当てそして一気に――


「いやぁああぁぁぁあああぁあぁああああああ!!!!!」

「「「っ!!?」」」


――押せなかった。
押そうと思った瞬間、音楽室に絶叫が響き渡った。あまりの大声に窓ガラスがビリビリと振動している。


声の主は、言わずもがな澪ちゃんだった。
さすがの私もその絶叫には驚きを隠せず、カメラから目を離し、澪ちゃんの方に目を向けた。
それは唯ちゃん達も同じようで、さっきの告白シーンなど最初からなかったかのように目を見開いて澪ちゃんに目を向けている。
どうやら私が2人に気を取られている間に着替えが終わってしまったようだ。
さっきの絶叫はさわ子先生が無理やり衣装を着せたからなのだろう。

そして

私たちは見てしまった。
世界を震撼させるほどの威力をもった核弾頭、鬼っ娘ver澪の姿を。


「…○ムちゃんだ…」


その姿を前に放心状態だったりっちゃんは無意識のうちに呟いていた。
確かに似ていた。いまや伝説になりつつあるあのキャラクターに。


「…うぅ…頼むからあんまり見ないでくれぇ…」


エクセレントゥ!!!
何なんでしょうこの可愛い生き物は!
澪ちゃんは真っ赤な顔で身体をくねらせ、もじもじしている。
サキュバスも裸足で逃げ出すほどの誘惑パワーです。さすがの私もクラっときてしまった。


「どうやら私はとんでもないものを生み出してしまったようね…」


そう言ったさわ子先生の顔もどこか赤くなっていて、澪ちゃんの姿を直視しないように顔を逸らしている。


「…澪ちゃんすごーい…」


唯ちゃんも澪ちゃんのセクシーダイナマイトな姿に感嘆の声を漏らす。
しかもその目はある一点、澪ちゃんのおっぱいに注がれている。
澪ちゃんのおっぱい――すなわち“みおっぱい”は弾けんばかりにその存在を主張しており、澪ちゃんが動くたびにプルンプルンと揺れている。これはすでに凶器の域に達している。このみおっぱいを前にしたら男性でなくとも目が行ってしまうだろう。その証拠にバストが揺れるたびに唯ちゃんの視線が上下するのだ。
きっと唯ちゃんは自分でも気づいていない。みおっぱいの餌食になってしまっていることを。


ああ!ついに唯ちゃんも澪ちゃんの虜になってしまった。
ダメよ唯ちゃん!唯ちゃんには梓ちゃんがいるでしょ!浮気はメっですよ!


しかしそんな私の心の声も虚しく


「澪ちゃん、一回でいいからおっぱい触らせて~」


ついにみおっぱいの前に陥落してしまったのだ。


「んなっ!何言って…だ、ダメに決まってるだろ!」


澪ちゃんは身の危険を感じたのか両手でバッと胸を隠した。


「いいじゃんいいじゃん~。別に減るものじゃないんだし~」

「減るよ!精神的に!」


澪ちゃんの講義にも耳を貸さず、唯ちゃんはどんどん澪ちゃんに近づいていく。
ふらふら~っと、まるで甘いお菓子に誘われているみたいだ。何だかいつもの唯ちゃんに戻ったみたい。
さっきまで梓ちゃんに告白しようとしていた、しおらしい唯ちゃんはどこに消えてしまったのだろう。


そしてそんな状況を黙って見ていられないのが梓ちゃんとりっちゃんだった。


「だ、ダメです!目を覚ましてください唯先輩!」

「そうだぞ唯!澪が嫌がってるだろ!」

「え~? そんな事ないよね澪ちゃん?」

「いやいや!そんな事あるからぁ!」


梓ちゃんは唯ちゃんの腕をぐいぐいと引っ張り、動きを止めようとする。
りっちゃんにいたっては澪ちゃんの前に立ちふさがり、仁王立ちの状態だ。


「大丈夫だぞ澪。澪は私が守ってやるからな!」

「り、りつ…」


うほっ!これはいいりつみお!
またまたシャッターチャンスに恵まれました!
いい加減私も生殺しでしたのでここらで一発でっかい花火を打ち上げて欲しいものです。


それにしてもさすがはりっちゃんといったところでしょうか。澪ちゃんのナイト様は伊達ではありません。
澪ちゃんもりっちゃんの言葉に瞳を潤ませ、頬を紅潮させている。そりゃ好きな人にそんな事を言われれば、誰だって嬉しいに決まっている。


「…り、りつ…あの…」

「…澪…」


何か見詰め合っちゃってますよ。
このままキスとかしちゃったりなんかして。これは期待せざるを得えません!
私はそんな目の前の光景に胸を高鳴らせながらもパシャパシャっとシャッターを押し続けます。


「えーと…あのさ澪、こんな事本当は言うべきじゃないってことは分かってるんだ。でももう限界なんだ。だから…その…聞いてくれるか?」

「あ…」


りっちゃんの告白の前振りのようなセリフに澪ちゃんはコクンと頷き、さらに顔を赤くする。


「澪」

「は、はい…」



音楽室に『ゴクリっ』と4人分の喉を鳴らす音が聞こえた。
私はもちろんの事。さわ子先生も黙って二人を観察している。
さっきまで澪ちゃんのおっぱいを揉む気満々だった唯ちゃんも、梓ちゃんに押さえつけられたまま立ち止まっている。梓ちゃんもしかりだ。


だって、これから愛の告白をしようって時に、それを邪魔するような野暮な人なんているわけないじゃないですか。ここは静かに黙って2人の門出を見守りましょう。


りっちゃんは澪ちゃんの肩に手を置き、持ち前のキリッとしたイケメンフェイスで澪ちゃんの瞳を見つめる。
それは今まで見たこともないくらい真剣な表情で、そこには冗談の欠片もなかった。
「すぅはぁ」と一度深呼吸して、ついにりっちゃんは覚悟を決めたのか、ゆっくりと口を開いた。






「おっぱい揉ませてくれ」





いっそ清々しい告白だった。
どうやら唯ちゃんが餌食になる前に、とっくの昔にりっちゃんが餌食になっていたのだ。



「「「「「…」」」」」



その日その時その場所で。確かに世界は停止した。
りっちゃん以外の全員が口を開けたまま固まっている。
開いた口が塞がらないとは、こういう事をいうんだなって。
私は停止した時間の中で、ぼんやりとそんな事を考えていた。


そしてゆっくりと時間は動き出す。
澪ちゃんはプルプルと、俯いたまま身体を震わせている。
俯いているせいか、どんな顔をしているかは読み取れない。
しかし予想は出来る。
いや、この場合予想できない方がおかしいのではないだろうか。


「ん?どうした澪?」

「……」

「あ、もしかしてみんながいるところじゃ恥ずかしいってか?」

「……」

「大丈夫だって!すぐにそんなの気にならなくなるから!」


ああ…りっちゃん。
今まで本当にありがとう。
貴女と出会えて本当に良かったわ。
だから安心して成仏してね?
神よ…、りっちゃんに安らかなる眠りを与えたまえ…。

アーメン――


私がそう思った次の瞬間
ゴガンっ!という鈍い音が音楽室に鳴り響いた…。





**





結局、豆まきは本物の鬼が降臨召されたため、りっちゃんの気絶という形で御流れになってしまった。
持って来た落花生はもったいないのでみんなで食べましたけど。
それから少し経って、みんな思い思いに過ごしていた。

澪ちゃんは自分で叩きのめしたりっちゃんの介抱をしていて。
唯ちゃんは何故かご機嫌斜めな梓ちゃんのご機嫌取りに忙しいようだ。
さわ子先生は何事もなかったかのようにテーブルについて優雅にお茶を飲んでいる。

そして私は、いつも通り傍観者に徹していました。


「うへへ…みおー…おっぱい揉ませろー…」

「って、まだ言ってるし…バカりつ…」


りっちゃんは澪ちゃんの膝枕で幸せそうに眠っている。
きっと夢の中であの夢の塊を堪能しているのだろう。夢だけに。
澪ちゃんはやれやれと呆れ顔でりっちゃんの頭を撫でている。その表情はどこか優しくて、温かさすら感じてしまう。
何だかとても微笑ましい光景だから、私は思わずカメラのシャッターを押していた。
別に邪な事を思っているわけじゃなく、純粋にいい思い出になると思ったからだ。
こういう何気ない日常の出来事が、いつか懐かしく思える日が来るのだろうと私は思う。


さてと
もう一方のコンビの方はどうだろうか?
そう思って、私は唯ちゃん達の方に目を向ける。


「あずにゃーん…。いい加減機嫌直してよ~…」

「ふーんだ。どうせ私はおっぱい小さいですよ。そんなに大きいのが好きなら澪先輩の所に行けばいいじゃないですか」


どうやらこっちの2人はケンカ中のようですね。
ケンカするほど仲がいいとはよく言ったものです。


「そ、そんな事ないよ!あずにゃんのちっぱいも大好きだよ!」

「ちっぱ――! な、何ですかそのちっぱいって!」

「え? それはもちろん小さいおっぱいだからだよ? 略してちっぱい!」

「…」

「あ、あれ? あずにゃん?」

「もういいです!唯先輩はでっかいおっぱいに埋もれて窒息しちゃえばいいんです!」


相変わらず空気の読めない唯ちゃんに怒り心頭の梓ちゃんは、ぷくぅ~っとほっぺを膨らましてプイっと顔を背けている。そして貧乳はステータスだとか、希少価値だとかブツブツと呟いている。
確かに世の中には大きいのでは萌えないという人もいるだろうけど、唯ちゃんはどっちなのかしら?


「あ~ん、あずにゃんごめんよー。何でも言うこと聞くから許してよぉー」


おやおや。唯ちゃんは中々の策士ね。
『何でも言うこと聞く』なんて美味しいフレーズを、あの梓ちゃんが黙って見過ごせるはずがない。
その証拠にその台詞を聞いた瞬間、梓ちゃんの頭から猫耳がぴょこんと飛び出した……様に見えた。きっと今梓ちゃんの頭の中では唯ちゃんへのお願い事をフル回転で考えているはずだ。


「…な、何でもって…何でもですか…?」

「え? う、うん…その、私に出来ることなら何でもいいよー」


どうやら梓ちゃんは本気で唯ちゃんに何かお願いするようだ。
私もちょっと気になるので耳を澄ませて聞き漏らさないようにしよう。


「じゃ、じゃあその…来週の日曜日なんですけど、空いてますか?」


なん…だと…
来週の日曜って、まさか…


「え? 来週の日曜? それって2月14日?」

「は、はい…」

「そりゃ全然空いてるけど、なんで?」


ま さ か !
梓ちゃんのお願いって…


「…そ、その…その日買い物に付き合って欲しいんですけど…ダメですか?」


キマシタワーーーーー!!!!
これってデートのお誘いですよね。
さすが梓ちゃん!考えることが違うわぁ!
しかも2月14日といえば――!


「それは全然オッケーなんだけど…なんで2月14日? あれ? 14日ってもしかして――」


どんなに鈍い唯ちゃんでも、さすがに女の子は捨てていなかったようですね。
そう。2月14日といえば女の子の戦場――聖バレンタインデイなのだから。

それに気付いた唯ちゃんの顔がみるみる内に赤く染まっていく。まるで熟したリンゴみたいだ。
もちろん梓ちゃんの方も唯ちゃんと同じように顔が真っ赤だ。
2人とも意識しすぎです。可愛いですねー!
うふふ。


「あ、あの…あずにゃん…」

「な、何ですか…」

「…そ、その…わ、私なんかでいいのかな…?」

「…そ、そんなの…当たり前じゃないですか…」

「そ、そっか…」

「そ、そうです…」


あらら。
2人とも真っ赤な顔で俯いてしまいましたね。
本当、2人ともウブなんだから♪


それにしても、思わぬところで思わぬフラグが立ちましたね。
これは私も来週に向けて早々に準備を進めなくてはなりません。
2人のデートを尾行――もとい見守る為に!



うふふふ…





おしまい




【あとがき】
お久しぶりのふぉーしーずんです。
随分お待たせしちゃって申し訳ないです。

今回は節分ということで、節分といえばやっぱり豆まきが主流かと思いました。
結局豆まきはしませんでしたが(笑)
まあ鬼っ娘のコスプレをさせられたので良しとします。

次回はビックイベントであるバレンタイン話ですよー!
はてさてどうなることやらー
[ 2010/04/13 01:52 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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