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とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

唯梓SS 『実はオレ…黒ストッキング萌えなんだ…by作者』

※拍手お礼ss9

※追記からどうぞ!




それは3月も半ばを過ぎた、とある日の放課後の事でした。
卒業式も終わり、もうじき春休みがやってくるというそんな時期ですが、私たち放課後ティータイムは絶賛活動中です。
世は全てこともなし。平和でいい事です


「あの、ムギ先輩…」


練習前のひと時。
放課後ティータイムのバンド名の通り、いつもの如くお茶の準備を進めていた私に
テーブルに頬づえをつき、明後日のほうを向きながらボーっとしていた梓ちゃんに突然呼ばれた。
まあ明後日というのはいささか語弊があるかもしれないけど…。

実際は梓ちゃんの目線の先には唯ちゃんと澪ちゃんとりっちゃんの3人がいたりするのだ。
唯ちゃんはめずらしくギターの練習に力が入っていた。
そんな唯ちゃんに指導すべく澪ちゃんとりっちゃんが付き添っている、という形だ。

まだティータイムが終わっていないので本練習ではありません。
唯ちゃんがやっているのは言わば自主練のようなものなのです。
なので、梓ちゃんも遠目で唯ちゃんたちを眺めるだけで、自分も練習に参加しようとはしませんでした。
昔の梓ちゃんだったら、間違いなくティータイムそっちのけで練習を開始しようとしてたんですがね。
人間変われば変わるものです。


「…なにかしら、梓ちゃん」


私はテーブルに並べられたティーカップに紅茶を注ぎながら答える。
梓ちゃんは相変わらず3人――いや、何となくだけど梓ちゃんの目線は唯ちゃんにロックオンしているような気がする――から目線を外さない。
少し不思議に思ったけど、そんな事を気にする間もなく梓ちゃんはゆっくりと口を開き、こう言った。


「…唯先輩の黒ストって、エッチですよね…」


ガチャンッ

危うく紅茶の入ったビンをぶちまけるところだった。
梓ちゃんのその一言は、私の予想を遥かに上回っていた。
私の予想では「唯先輩が練習なんて珍しいですよね」なんてセリフが出てくると思っていたから。
予想外にもほどがある。開いた口が塞がりません。

だってそうでしょう?
いきなり後輩の口から、「先輩の黒ストエロい」なんて言葉が飛び出してくるなんて誰が予想します?
仮に予想できていた人がいたとしたら、その人はきっと年がら年中、脳内がお花畑な可哀相な人なのだろう。
とりあえず、いつまでも黙っているわけにもいかないので、なるべく平静を装いながら梓ちゃんに問い返す。


「え、えーと…梓ちゃん? それってどういう意味かしら…?」


梓ちゃんは私の問いかけにも答えずに、はふぅっと溜息をつくと、口の端を歪めていた。
目線は相変わらず唯ちゃんの腰から下に向いている。
それはいつもの梓ちゃんじゃなかった。
いったい梓ちゃんに何が起こっているというのだろう。そこまで興味を惹く黒ストとは一体いかなるものなのだろう。
気になった私は、梓ちゃんと同じように唯ちゃんの方に目を向けた。


「…」


エロかった。
こうしてまじまじと見る機会なんてなかったから今まで気にしてなかったけど、唯ちゃんの黒スト姿って確かにエロい。
スカートからすらりと伸びたむっちりとした太ももを覆い隠す黒のストッキング。
網目からちらつく白い肌が、いっそうそのエロさを惹きたてる。
ジーっと梓ちゃんと二人でそんな光景を眺めていると、ふいに唯ちゃんが前屈みになった。
どうやらピックを床に落としてしまったようでそれを拾おうとしているところだった。
しかしそれがいけなかったのだ。


「「っ!?」」


目の前の光景に目が釘付けになる。
ここで問題です。ただでさえ丈の短いスカートで、立ったまま床に手を伸ばしたら一体どうなってしまうでしょうか。

答えは簡単。

ぱんつーまるみえ。

その一言に限ります。

しかし唯ちゃんは黒ストッキングを装備しているわけで、完全なパンチラとはいいがたい。しかしエロいのだ。
もしかすると普通のパンチラよりもエロいかもしれない。
ストッキング越しにはっきりとパンティラインが浮かび上がり、その奥に隠されたパンティの色を嫌でも想像したくなってしまう。


(あ…はなぢが…)


鼻から血が流れ出るのを感じて、私はとっさにティッシュを取り出すと鼻に詰めた。
これで少しは持つはずだ。こんな所で出血多量で気絶するわけにはいかない。


(それにしても…)


私はちょっと考える。
可愛らしい天使な唯ちゃんを、雌豹へと変える魅惑のアイテム「黒ストッキング」
そんな黒ストをビリビリと引き裂きたいという野獣が、この世界にいったい何人いるのだろうか。
ああ、駄目よ!唯ちゃんが汚されてしまう!いけない!いけないわそんな事!


「…はぁ…破りたいなぁ…」


私の心情を知ってか知らずか、梓ちゃんがボソッとそんな事を呟いた。
その表情はニヤニヤといやらしい笑みだった。
その妖しく光る瞳に、正直ゾクリとします。
まさかこんなに近くに野獣が存在していたとは驚きです。
いつもの愛らしい子猫のような雰囲気は見る影も無く、今の梓ちゃんは獲物を狙うトラと化していました。
同じ猫科の動物だからって、この変わりようはいかがなものかと。
しかし梓ちゃんなら大歓迎です。今ここに誰もいなければ「どんとこいでーす!」と叫んでいたかもしれません。
さあ、どうぞ好きなだけ破ってください。
その黒いストッキングにありったけの欲望をぶつけてください。

さーて、私も撮影の準備に取り掛からなくては。えーとビデオカメラはっと…。
そんな事を思っていると、ふいに梓ちゃんが行動をおこした。
ふらりと椅子から立ち上がると、ゆらりゆらりと危ない足取りで唯ちゃんたちの方へと歩を進めました。
私はその様子をゴクリと喉を鳴らしながら見守ります。一応手に持ったビデオカメラを回しておくことを忘れずに。


「あのー、ちょっといいですか…?」


梓ちゃんは3人の前で立ち止まり、何かを話していました。
小声だったからか、もしくは距離があったせいなのか、私には何を話していたかは聞き取れませんでした。
話が終わると、梓ちゃんは唯ちゃんを連れて音楽室を出て行った。


(えっ…ど、どうして…)


内心驚きを隠せない私。
せっかく二人の痴態をこのビデオに納めることができると思っていたのに。
こちらに戻ってきたりっちゃんに二人が何処に言ったのかを聞くと――


「うーん、よくわかんないけど、何か唯に渡したいものがあるんだってさ。教室に忘れたからついでに唯も一緒にって」


どうやらこんな人目のつく場所で事に及ぶ気はないらしい。さすが梓ちゃん。
理性を失ってもなお、そんな心配りができるとは正直感服する。
たぶん教室というのも嘘なのだろう。
二人が今どこにいるかは分からないけど、きっとそこでは前人未到の行為が繰り広げられていることは容易に想像できた。

ああ、二人の未来に幸あれ――



END

[ 2010/03/29 20:08 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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