とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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ふぉーしーずん!シリーズSS EP04『1月 ~はじまり!~Ⅳ ―りつみお!―』

※追記からどうぞ!
律side



唯の目に入ったゴミを取るだけだった。
そうするために、顔を近づけたまではよかった。
ここでゴミを問題なく取って、これでもう大丈夫…ってなるはずだったのに…。

それなのに、どうしてこんな事になってるんだ?

顔を近づけたと思ったら、急に音楽室の扉が開かれて、後ろを振り向けばただ唖然と立ち尽くしている澪と梓…。
その漆黒の瞳は、はっきりと分かるくらい揺れていて、何かありえないものを見たような、そんな表情だった。


「み、お…?」


様子がおかしいと思った私は、驚愕の表情を浮かべている澪に恐る恐る声をかける。
澪の隣にいる梓の方も多少気になりはしたけど、どうしても澪から目線を外す事が出来なかったのだ。


「…」


私の問いかけに、澪からの返事はない。
ただ首を横に振って、一歩後ろに後退るだけ。


「ぅ…うぁ…」


澪は小さく声を漏らしながら、2歩3歩とどんどん後ろに下がっていく。
その顔はすでに真っ青になっていて、今にも泣き出しそうな――現に、目尻には涙が浮んでいるように見えた。


「お、おい…澪?」


明らかに様子がおかしい。
そんな澪を前に、私は言い知れぬ不安を感じていた。
昔から一緒にいる私でさえ、澪のこんな――悲しみに満ちた表情を見た事がなかったから。


「澪っ!」

「っ…!!」


まったく返事を返さない澪に、不安や焦りのようなものを感じていたからなのか、気付いた時には怒鳴るような声で名前を呼んでいた。
そんな声に、澪は一瞬ビクンと反応すると、顔を俯かせ、全身をふるふると震わせながら唇をかみ締める。
そして、私の呼びかけに応じる事なく、踵を返しダッと猛スピードで駆けて行った。


「お、おいっ、澪っ!!」


音楽室から飛び出していく澪の背中を見つめながら、私は手を伸ばすことは出来ても、足を動かす事は出来なかった。
身体が金縛りにあったみたいに硬直し、一歩踏み出そうにも足が震えて前にでないのだ。
それは何故か。理由は簡単…見たくないものを、見てしまったから…。


(アイツ…泣いてた…)


そう、偶然か必然か…、一瞬しか見えなかったけど、澪の目からボロボロと涙が溢れていたのに気付いてしまった。
澪が泣き虫なのは今に始まったことじゃないのは皆が知っている。
もちろん私だって、面白がって澪を弄って泣かせちゃうことだってある。
でもダメだ――あの悲しみの涙だけは、絶対に見たくないし、させたくない。
どうしてこんな事になってるのか未だに理解できない。でもこれだけは言える。
私が澪を傷つけた…私が澪を悲しませたんだ…。
それだけは、はっきりしてる…。


(くそっ…考え込んでいる場合かよっ)


そうだ、今はぐだぐだと考えている場合じゃない。
今の澪は絶対に一人にしておけない。一人にしておいたら、アイツは間違いなく壊れてしまう。


(澪を追いかける…!)


そうだ、澪を追いかけるんだ。そしてちゃんと話をしよう。
澪が何を見て、何を感じたのか、それを理解しなければ解決のしようがない。
私はそんな決意を心の内に宿し、ギュッとコブシを握ると、唯の方に顔を向けた。


「唯っ!」

「は、はい!」


唯は未だに「え?え?」といった感じで不思議そうな顔をしていた。
何が起こっているのか理解できていないような、そんな顔。
まあ仕方がないのかもしれない。私だってそうなんだから。
でも今は考えるよりも行動だ。行動しなければ何も始まらないのだから。
一刻も早く澪に追いついて、話をしなきゃいけない。手遅れになる前に。


「私は澪を追うから、後は任せたぞ!」

「えぇ!ちょ、ちょっと…りっちゃ――」


私は唯の返事も聞かずに、澪の後を追うために全速力で走り出す。

そして――

扉の前で立ち尽くした梓に目を向けることなく、音楽室から飛び出していった――







「はぁ…はぁ…ど、どこ行っちまったんだ…澪のヤツ…」


私はいったん立ち止まり、大きく息をついた。
全速力で走り続け、気付いた時には昇降口まで来てしまっていた。
何も考えずに走ってきたはいいけど、澪の居場所が分からなきゃ無駄に疲れるだけだ。
早く澪に会いたいという気持ちが先行しているせいか、あまり正確な判断が出来ない。

とりあえず、折角昇降口まで来たので、澪の靴を確かめておく事にした。
せめて中にいるか外にいるかぐらいは確認しておきたい。
もしかしたら、外に出てしまった可能性もあるし、そうなると範囲が格段に上がってしまう。
ここはまだ、中にいる事を祈るしかない。


「えーと…澪の下駄箱は…」


澪のクラスは2年1組だ。もちろん私達とはクラスが別だから、置かれている場所も違う。
それでも、いつも一緒に帰っているのだから澪の下駄箱の場所は把握済みだ。


「…あった…」


澪の下駄箱の中を見ると、そこにはまだ外靴が残っていた。
という事は、まだ校舎から外には出ていない事になる。
それなら、後は校舎をしらみつぶしに探すだけなんだけど、それじゃあまりに効率が悪すぎる。
いくら範囲が狭まったとはいえ、校舎内だって、人一人探すにはまだ広いのだ。


(考えろ…澪の行きそうな場所…)


腕を前で組み、うーんと頭を悩ませる。
あまりいいとは言えない頭だけど、こんな時だけは何故か頭の回りがよかったりするのだ。
それが澪の事になればなおさらな。


「うーん…校舎の中で…澪の行きそうな場所…」


そして尚且つ、一人になれる場所が望ましい。今の澪なら、人目につく場所はまず避けるだろう。
アイツは昔から、何かあると一人でうずくまって悩む癖があるからな。


「人気が無い場所か…てことはもしかして――」


ぴこーんっと何かが頭の上でひらめく。
何となくだけど、澪の居る場所が分かったかもしれない。
こんな時の定番といえば、やっぱり“あの場所”しかない。
ドラマや漫画にゲームなんかだと、9割方はその場所で重要なイベントがあったりするのだ。


「これ以上考えてても時間がもったいないしな…、ダメもとで行ってみるか」


考えがまとまったところで、私は「よしっ」と自分に気合を入れ、また廊下を走り出した。
澪が居るであろう、その場所へ行くために――







「はぁっ…はぁっ…つ、疲れたっ…はぁっ…」


本日2度目の息切れ。
全力で階段を駆け上がってきたせいか、その場所に付く頃には息も上がってしまっていた。
たかが校舎内を走り回るだけで、ここまで疲れるとは、もしかして運動不足だろうか…。
いや、常日頃からドラムを叩きまくってる私にそれはない!…と思いたいんだけど…。
まあそれはおいとこう。今はそんなくだらない事を考えている暇はないのだ。


「さて…と…」


これでここに澪が居なかったら、私は骨折り損のくたびれもうけだ。
この場合、一体誰に文句を言ってやればいいのだろうか?
いや、まあ私しかいないんだけどな…。


「頼む…いてくれよ」


そんな願いを込めて、私はその場所の――「屋上」の扉を開いた。







この学校で一番空に近い場所は、今だに冷たい風が頬を刺す。
まあ、1月の――真冬の屋上なんてのは、そんなものなのかもしれないけど。
私としては、出来れば1秒だってそこには居たくない気持ちだ。


(…やっぱり…いたか…)


そんな寒空の中、そいつはフェンスの前で佇んでいた。
その後姿からは、なんの感情も窺い知る事はできないけど、まるで世界で一人ぼっちになったような、そんな錯覚を思わせるほど今の澪は儚く見えた。


「澪」


私は名前を呼ぶ。ちゃんと澪に聞こえるようにはっきりと。


「っ…」


澪の方も気付いたようで、一瞬身体をピクリと反応させると、後ろを向いたまま顔を俯かせた。
手をギュッと握り締め、その手ははっきりと分かるくらい震えてる。
そんな澪を見ていられなくなった私は、澪にゆっくりと近づきながら、言葉をかける。


「澪…あのな…その…」

「くるなっ!!」

「っ」


澪との距離が残り僅かとなったところで、突然澪に止められた。
その声は屋上どころか、校庭にまで響いてしまうんじゃないかと思うくらいの大声だった。
恥ずかしがりの澪らしくないと言えばそれまでだけど、たまに感情が爆発するとこうなる事を私は知っている。
きっと自分でも気付いていないんだろうな。これを上手に表に出せれば、恥ずかしがりなんてあっという間に直ると思うんだけど…。

私は澪に怒鳴られたというのに、そんな事を考えられるくらい落ち着いていた。何故かって?
……だって、今更こんな事くらいで止まっちまうほど、諦めの早い人間じゃないんだよ私は――


「はぁ…なぁ澪…私は止まれと言われて止まっちまうようなヤツだったか?」

「っ…!」


きっと澪だって分かってる。
逆に、そんな事を言ったら壁をぶち壊してでも道を開きにかかるヤツだってことを…。
でももしかしたら、澪もそれを心のどこかで望んでいるのかもな。
だったら、それに応えてやるまでだ!


「みーおっ!」


私は澪との距離を一気に詰めると、後ろからギュッと抱きしめた。
もう絶対に逃げられないように、強く、優しく。私の大好きなぬくもりが、柔らかさが、今私の腕の中にある。
一瞬身体が強張った澪だったけど、それも一瞬の事で、諦めたように力を抜いた。
まあ暴れられても、離す気はないけどな!


「さーて、それじゃあ――」


澪に話を持ち掛けようとしたところで、ある事に気付いた。
そう、何を話したらいいか忘れてしまったのだ。いや、というか話すことなんて最初から考えてなかった。
とりあえず澪に会ってから、それから考えればいいやって感じだったし。


(や、やば…ど、どうしよ!)


そう思っていた矢先――


「なんでだよ…! どうして来たんだよ…!」


そんな私を助けるように――実際は助けるつもりなんてないんだろうけど――澪がぽつぽつと話し始めた。


「おぇ?」


別に何かを吐いたわけじゃないぞ?
たんに急に話をふられて驚いただけだ。
でもこれは好都合だった。
澪から話してくれるなら、こんな状況になった理由もはっきりと分かるだろう…と、思ってたんだけど――


「……唯のところにいればよかったじゃないか」

「はぁ…??」


やっぱり分からなかった。
突然、唯の名前を出されて、さらに疑問が増えただけだった。

ダメだ、これ以上澪に話をさせても疑問が増えていくだけのような気がする。
これじゃあ、何の解決にもならない。
そう思った私は、澪に問い返す。


「どうしてそこで唯の名前が出てくるんだよ?」


すると澪は、私の言葉にさっきまで落ち着いていた身体を強張らせる。
一瞬身体が離れそうになるのを、腕に力を入れてそれを防ぐ。


「どうしてって…! だってさっきキスしてたじゃないかっ! 好きなんだろ唯の事っ…だったら…唯の傍に…いればいいじゃないか…」


最初の方こそ怒鳴り散らすように言っていた澪だったけど、最後の方はまるで虫も泣くような、抱きしめている私でさえ聞き取れるかどうか分からないほどの小さな声でぶつぶつと呟いていた。

けどまあ、そんな事はいいんだ…そんな事より、今澪が言った事の方が重要だ。


「はぁ?…何だって?…私と唯がキスしてたって?…何だそりゃ?」


内心疑問符の嵐だったけど、澪の横顔は嘘を言っているように見えない。


(んん…? 一体どう言う事だ?)


澪は私と唯がキスしてたと言った。
それは音楽室に入ってきた時に澪がキスしてるところを見たって意味だろう。
もちろん私はそんな事をした覚えはないし、今までにだってした事はない。


(てことは…見間違えた?…どうしてそんな……)


あの時、私は唯の目に入ったゴミを取るために限りなく唯の顔に近づいていた。


(ああっ! そうか、そういう事か!)


確かにあの時、澪と梓がいた場所から見たら、私達の顔は重なっているようにしか見えない。
それはつまり、私達がキスしているように見えるってことだ。
まあきっと横から見たら、こんな勘違いはしなかったと思うけど…。
それでも、幸か不幸か――いや不幸なんだけど…そんな状況を二人は誤解してしまったってことだな。
うむ!これで謎は全て解けたぞ!


「ぶふっ!あははは♪」

「なっ、ど、どうして笑うんだよっ!」


私は、そのあまりのアホらしさに、さっきまでのシリアスムードをぶち壊すように高笑いしてしまった。
だって、もしかしたら私にも解決できないような、もっと重大な何かがあるんじゃないかって思ってたんだぞ?
それなのに、蓋を開けてみればお約束に絵を描いたような勘違いだし。これが笑わずにいられるかってんだ!


「お、おいっ!」


おっと…私のお姫様がご立腹だ。
いつもだったらここで拳骨の一発でもくるんだけど、こんな状況じゃそれもない。
それをちょっと寂しいと思ってしまう私は、もうとっくに澪無しじゃ生きられない身体になっちまってるのかもな。
さて、それじゃまあ一つ、誤解を解いておこうか。

私は澪を抱きしめる腕を解き、澪を強引に正面に向かせる。


「澪」

「…なんだよ…」


ちょっと、ていうかかなりむくれている私のお姫様。
顔を逸らしていても分かるくらい、その瞳は真っ赤になっていた。
きっと私が来るまでずっと泣き腫らしていたんだろう。
そんな状況を作り出した私に、10発くらい拳骨をお見舞いしてやりたい気分だった。
そして、もうこれ以上は1秒だって澪を悲しませたままにしておけない。
やっぱり、澪は笑ってる方が最高に輝いてるからな。そんな澪が私は大好きなんだから。
あ、でも泣いてる時の澪もこれはこれで可愛いぞ、ていうか澪ならもう何でも可愛いってことだな!
その笑顔を今から取り戻してやるんだ。それは他の誰でもない、私だけに与えられた特権だ。
誰にも譲ってやるつもりはない。


「一度しか言わないからよーく聞いとけよ?」

「…?」


私は澪の肩を掴んで、しっかりと澪の目を見つめる。
澪は一瞬だけ私の目をチラッとみただけで、また目を逸らしてしまった。
それを寂しいと思ったけど、それでも今はちゃんと事実を伝える方が先決だ。
私は一度深呼吸をして――


「私は唯とキスなんてしてない。そりゃ澪の勘違いなんだよ」



――と、簡潔に事実を伝えた。


「え…」


私の言葉に、澪の目が大きく見開かれる。
笑いもせず、泣きもせず、ただ唖然と私の目を見つめてくる。


「えっ…で、でも…そんな…だって…あれは…」


澪は、まだ私が言ったことをきちんと理解していないのか、それともその言葉が信じられないのか、目を右に左に泳がせている。
かなり挙動不審だったけど、突然こんな事を言われたら誰だって不信に思うかもしれない。
澪としては、間違いなく私と唯がそういう事をする関係なんじゃないかって思ってたんだろうし。


「澪、あれはな…キスしてたんじゃなくて、唯の目に入ったゴミを取ってただけなんだよ」

「え…」

「まったく…勘違いもいいとこだぜ」

「…ほ、ほんと…?」

「ああ、ホントだ」


当たり前だろ?


「…ほんとにほんと?」


この私が、一番大事に想っているヤツを無視して、他の誰かとそんな事するはずがないのだから。


「ああ、ホントにホントだ!」


なぁ、澪…。



「…」


何度も何度も確認してきた澪だったけど、ついには黙り込んでしまった。
そして完全に顔を俯かせ、ぷるぷると身体を震わせている。
すぐ目の前にいる私ですら、その表情を読み取る事はできない。
笑っているのか、泣いているか、それすらも分からない。

屋上がシーンと静まり返っていた。
誰も何も話さない――といっても私と澪しかいなのだが…
けど、そんな静かな時も長くは続かなかった。たぶん1分か2分か、それ位だったと思う。
そしてそんな静寂を破ったのは、他でもない澪だったのだ。


「ばかりつ!!」


そう言って、澪は顔を上げる。
澪の顔は涙でボロボロのぐちゃぐちゃで、あまり人にお見せできるような状態ではなかった。
でもまあ、よしとするか。こんな顔を見れるのも、きっと私だけだろうし。
澪だってこんな顔、私以外に見せるつもりなんてないだろうしな。
それはうぬぼれでも何でもなくて、その表情を見ればあきらかだった。
だってそれは、私を見つめている時にだけみせる、優しくて暖かい、世界で一番綺麗な笑顔だったのだから。
そんな笑顔を見ていると、私も自然と笑顔になってしまうのだ。


とりあえずこれで一件落着…なんだけど――
最後に1つだけ澪に聞いておかなくちゃいけない事がある。
それは――


「なぁ、澪…1つ聞いていいか…?」

「な、なんだよ…?」


澪は手でゴシゴシと涙を拭いながら、私の言葉に耳を傾ける。


「私の事、どう思ってる?」

「っ!」


その言葉に澪の身体がビクンと跳ねる。
我ながら、意地悪な質問だとは思ってるけど、聞かずにはいられなかった。
なんとなくだけど、澪が私に対してどういう感情を抱いているか分かっていたんだ。
今回のキス騒動を見ればそれは明らかだし、もう否定のしようがないだろう。


「そ、それは…その…あの…」


澪は瞳を潤ませながら、顔を真っ赤にしている。
そしてチラチラと私の様子を伺いながら、もじもじとしている。
さっきまであんなに悲しんでいた姿など欠片もなかった。
まあ、いつもの澪に戻ってくれて万々歳なのだが、そんな愛らしい仕草をされては私の心臓はピンポイントで打ち抜かれてしまう。
ゴルゴ13も真っ青な正確さだ。


「わ、私…私は…」

「…」


黙って、澪の言葉を待つ。
澪は今までそれを隠してきたんだろうから、いきなりその気持ちを口にしろっていうのはちょっと酷な事かもしれない。
…って、そう思うんだったら、私から言ってやれよと思うなかれ。
こういうのは澪みたいな女の子女の子してる美少女が言うから絵になるんだよ。
私だって、ちゃんと空気は読めるんだよ…ってそこ!ヘタレって言うなー!


「わ、私は律の事が――!」


おっと、バカな事考えてないで、しっかりと澪の告白を受け止めてやらないとな。
一生に一度、初めての愛の告白なのだから、ここは真面目に応えてやらなければならない。
それが、その言葉を受け取る側のせめてもの礼儀というものだと思うのだ。


(さあこい澪! 私は――ってやば…ふわっ…はっ…!)


「す「はっくしょいっ!!!」


…まあこんな感じで、澪の一世一代の告白は、私のくしゃみにかき消されましたとさ…。


「あ、わり澪。もっかい」

「くうう…!この、ばかりつぅーーー!!!」


ゴンっ!!


そんな澪の絶叫と、聞きなれた効果音が屋上に響き渡った。
私の頭にありったけの力で拳骨を食らわせた澪は、顔を真っ赤にしながらプンプン怒っている。
正直、今まで食らったどの拳骨よりも痛いぜ。さすがに頭がくらんくらんしやがる。
まあ澪が怒るのも仕方ないか。一世一代の大勝負に水をさされてしまったんだからな。
私としても、まさかくしゃみが出るとは思わなかった。
この寒空に長いこといたから、身体が冷え切ってしまったのかもしれない。

そう、断じて澪の気持ちを聞くのが嫌になったとか、恥ずかしくなったとかそんな事はないのだ。
そこのところ、間違えないように!


(ま、焦る必要なんてないよな)


私達にはまだまだたくさん時間があるのだ。
だからこそ、この気持ちをいつか自然に口に出来る日まで、まだもう少しこの関係を続けるのも悪くないよな!






To Be Continued...



【あとがき】
お久しぶりのふぉーしーずん、その続きです。
最近何かと忙しかったので、あまり書く時間がとれず結構な日にちが経ってしまいました。
申し訳ありません(泣)
次回がようやく完結です。
やっぱり最後はゆいあずで締めるのが、ここの礼儀かと(笑)

それでは、ラストでまたお会いしましょう!
[ 2010/02/15 01:29 ] 未分類 | TB(0) | CM(1)
Oh…実に素晴らしい。
ラスト楽しみです。
[ 2010/02/16 16:06 ] [ 編集 ]
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