とある百合好きの駄文置場。二次創作SSやアニメ・漫画等の雑記中心。ゆいあずLOVE!

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ふぉーしーずん !シリーズSS EP01『12月 ~くりすます!~』

※追記からどうぞ!


※唯梓のみ


季節は冬――。
クリスマスイブを間近に控え、周りの空気もどこか浮き足立っていた。
街は赤や青、黄色など色鮮やかなイルミネーションが雰囲気を盛り上げ、あちらこちらにサンタやトナカイの置物まである。
そんなクリスマスムード一色のこの時期に、とある一人の少女が自室で頭を悩ませていた。




こんばんは平沢唯です。
最近物凄く寒くて布団からでるのも億劫になっています。
そんな寒々しい季節の中、もう3日後に迫ったクリスマスイブ。
もちろん今年も例年通りけいおん部+αによるクリスマスパーティーをする予定だ。
今からすっごく楽しみで、プレゼント交換のためのプレゼントももう購入済み。

あとはパーティーを待つばかり。――なんだけど…。
実はプレゼント交換とは別に、もう一つプレゼントを用意しようと思ってる…ある人のために。
もちろん当日までは内緒。プレゼント交換が終わったらこっそり渡しちゃおうっていう作戦なんだ。

最初は買ったものを渡そうと思ったけど、やめた。
特別なプレゼントにはやっぱり手作りのものを渡したい――そう思ったの。
それで1週間位前から“ある物“をせっせと作り始めた。




「え~と…これはこうなって…これはこっちに…」


私は慣れない手付きで手を動かし、一つ一つ丁寧に白い毛糸を編んでいく。
“毛糸” “編む”この単語だけで私が何を作っているのか分かってくれたかな?

そうです。

私が作っているプレゼントとは、冬には絶対欠かせないアイテム――毛糸の集合体にして防寒のプロ“マフラー”だ。
手編みのマフラーどころか編み物自体生まれて初めてな私だけど、やっぱりクリスマスの手作りプレゼントっていったら編み物がお約束かなって。
でもね、編み物の“あ”の字も知らない私がマフラーを作るなんて最初は無理かなって思ったんだよ。
実際一人じゃ無理だったしね…。

そんな時に私を助けてくれたのは、いつも私のそばにいて、いつも私の事を助けてくれる妹の憂だったの。



コンコン…


「お姉ちゃーん、お風呂空いたよ~」


せっせとマフラー作りに勤しんでいると、控えめなノックの音と憂の声が部屋の前から聞こえてきた。
どうやら憂がお風呂から上がったらしく私を呼びにきたようだ。


「は~い」


憂の言葉に返事を返すと、ガチャっと扉が開かれ憂が中に入ってくる。


「どうお姉ちゃん、進んでる?」

「う、うん…こんな感じなんだけど…」

「わぁ!結構出来てきたねお姉ちゃん」


憂は私の手元にある編みかけのマフラーを目にして驚きの声を上げる。
全体の2/3くらいしか出来ていないけど、私にとっては上出来といえる。昨日までは半分もできていなかたから。


「えへへ…そっかなぁ。でもでも、これも全部憂が教えてくれたからだよ?」

「そ、そんな事ないよ、私基本しか教えてないし…あとはみんなお姉ちゃんの実力だよ」


私の言葉に謙遜しながら照れる憂。
基本しか教えてないっていうけど、憂の教え方って編み物の本とか見るよりよっぽど分かりやすい。
初心者の私でも編めちゃうくらいなんだから編み物の先生にだってなれるんじゃないだろうか。


「あと3日だね…間に合いそう?」

「だいじょーぶ! 憂先生が教えてくれたんだから絶対間に合わせてみせるよ!」

「うん! 頑張ってお姉ちゃん!」

「おおっ」


私の気合十分な返事に憂はくすくすと笑う。
そんな笑顔に私もつられてえへへっと笑ってしまった。



「……それにしても喜んでくれるといいね、梓ちゃん」

「っ!」


ふいにあずにゃんの名前が飛び出したので驚く。
――て、ちょっとまって!


「な、なんであずにゃんに渡すって知ってるのっ!?」


知ってるはずがない。
誰にもこの事は話してないのに。
憂にはクリスマス用のプレゼントだって事しか伝えてないはずなのに…なんで?


「え?…だってお姉ちゃん、梓ちゃんの事好きなんでしょ?」

「…ぇ」


憂は目をパッチリと見開き、さも当然といった感じで問い返してくる。


「そ、それってどういう…?」

「だってお姉ちゃんの梓ちゃんを見る目、恋する乙女だもん。…だからきっと梓ちゃんに渡すんだろうなぁ~って」


こ、恋する!お、乙女!?
憂の思い掛けない言葉に私の顔は熱く火照りだし真っ赤に染まる。


「そ、そんなんじゃないよ!…そ、そりゃあずにゃんの事は可愛くて大好きだけど…こ、恋とかそんなんじゃ…」

「そうなの?」


私は慌てふためきながら憂の言葉に反論する。
でもそんなささやかな反論にも憂のニヤニヤ顔は止まらない。
これは絶対信じてない顔だ。


「ほ、ホントだもん!」

「はいはい♪…じゃあ私は部屋に戻るね?」

「も、もう!…憂ったらぁ…」


結局最後までニヤニヤしながら部屋を出て行く憂に私はぷくぅ~っと頬を膨らます。
憂が部屋を出て行った後も、顔の火照りがおさまらなくて大変だった。



 そうだよ…私は別にあずにゃんに恋してるとかじゃない
 ただ…あずにゃんに喜んで欲しくて…笑顔が見たくて…
 ただ…それだけなんだもん



それから当日までに一応マフラーは完成させることはできた。
でも憂に言われた事を悶々と考え込んで編み物に没頭したせいか、私の作ったマフラーにはある問題がおこってしまった。

…もう!憂のばか!









そして当日。やってきました年に一度のクリスマスイブ。
結局、微妙な出来のマフラーを作り直している暇もなく当日を迎えてしまった。
けどいざ本番になってみるとマフラーの出来なんかよりも、たった一人だけに特別なプレゼントを渡すっていう事の方が重要だった。

何故かって?

だって…生まれて初めての経験だもん。ドキドキしちゃうんだ…。

そんな私の心情なんて関係なく、前夜祭を騒ぎ倒すため、我らけいおん部と和ちゃん、憂を加えたいつものメンバーが私の家に集まっていた。
テーブルに並べられたケーキや料理の数々、部屋のあちこちに飾られたクリスマスの飾りつけ、部屋の隅にはクリスマスツリーだってある。
ちなみに料理は憂のお手製で、飾りつけは私がやった。



「いよ~し!みんな騒ぐぞーー!!」


最初からハイテンションなりっちゃんのパーティー開始の合図に、みんな「お~!!」と笑顔で返した。
そこから先は、プレゼント交換したり、さわちゃんが澪ちゃんを弄ったり、料理がとっても美味しかったりと、何も言う事はないくらい本当に楽しいものだった。

ちなみにプレゼント交換で私が貰ったプレゼントはムギちゃんの。
中身はティーセットだった。何だか高そうなやつだったから本当に貰ってもいいのかムギちゃんに聞いてみたんだけど…。


「ねぇねぇムギちゃん? 何だか高そうなティーセットだけど貰っちゃっていいのかな?」

「いいのよ。それ全然高いものじゃないから。 確か2000円くらいだったと思うけど」

「あ、そうなんだ」


高級品とかじゃなくてよかったかも…
割っちゃったりしたら大変だもんね。


「ありがとねムギちゃん」

「ふふ、どういたしまして♪」


私のお礼の言葉にムギちゃんはニッコリと微笑むとその場を離れた。
でも離れ間際――


「――20万円だったかしら?…まあいいわよね大して変わらないし…」


――そんな物騒な台詞が聞こえたような気がしたけど聞かなかった事にした。





楽しい時間というものは早く過ぎてしまうものである。
その言葉の通り、あっという間にパーティーは終わってしまった。

でも私にとってはこれが始まり。


「じゃあ私、後片付けしてきますね?」

「あ、憂。私も手伝うわ」


憂は食器の後片付けをするために席を立ち、和ちゃんも憂を手伝うために台所に姿を消した。


「あーよしよし、元気出せ澪」

「うぅ…モウオヨメニイケナイ…」


澪ちゃんはさわちゃん先生に弄られまくったせいで落ち込んでいた。
部屋の隅で膝を抱え込んで丸くなり、ぶつぶつと何かを呟いている。
そんな可愛そうな澪ちゃんをりっちゃんが頭を撫でながら慰めていた。

そして問題のさわちゃん先生はといえば、澪ちゃん弄りに疲れてしまったのかムギちゃんの膝枕で眠りこけていた。
しかも何だか寝言を言ってるみたい。うなされてるのかな?


「うぅ…私にはいつになったら春がくるのかしらぁ…ぐぅ…」

「あらあら」


どうやら今年もさわちゃん先生は1人だったみたい。
12月に入ってから人一倍そわそわしていたさわちゃんだったけど、結局パーティーに参加している辺り、間違いないだろう。
そうじゃなきゃパーティーなんて来てる暇ないもんね。



さて、そうなると余っちゃうのは私とあずにゃんだけ。
パーティーが終わった今、この状況しかプレゼントを渡すチャンスはないと思った。
いきなりのチャンス到来に私は心の中で「よしっ!」と気合を入れ、意を決してあずにゃんに話しかける。


「あ、あのあずにゃん…」


いきなり失敗。
ちょっと声が裏返っちゃった。


「はい、なんですか唯先輩?」

「あ、その…ちょっと話が…」

「?」

「こ、ここじゃなんだからちょっと外でない?」

「いいですけど…ここじゃ出来ない話なんですか?」

「う、うん」


できなくもないんだけど、ちょっと恥ずかしいし…。
何となくみんなには見られたくなかった。


「そうですか…わかりました。じゃあ行きましょうか」

「うん…」


そして私達はみんなを置いて部屋を後にした。









やってきたのはベランダだった。
ここなら誰にもじゃまされないだろうし、丁度いい場所だったから。
夜のベランダはとても寒く、吐く息も白い。寒がりの私なら1秒だっていたくない場所だったけど、今日はちょっとくらい我慢しないと。

…あずにゃんにプレゼントを渡すって決めてるんだから。


「それで唯先輩。話ってなんなんですか?」

「えーと、それは…」


後ろで隠し持った包みを持つ手に力がこもる。
心臓の音は、あずにゃんに聞こえてしまうんじゃないかと思う位バクバクと鳴っている。
しかも口を開いても声が出てくれない。それだけ緊張してるってことなんだろうけど。

そんな私の様子をあずにゃんは変に思ってしまったようだ。


「どうしたんですか? 何だか変ですよ唯先輩…パーティーの間も何だか上の空でしたし…」

「…え?」


パーティーの時も上の空?
た、確かにそうだったかもしれない。
パーティーの間も、いつこのプレゼントを渡そうかとか、あずにゃんは喜んでくれるだろうかとか――そんな事ばかり考えていたせいかボーっとしていたかもしれない。


でも、あれ?


「何で私が上の空だったって分かるの?」

「へ?…あっ!」


問い返されたあずにゃんは頬をポっと赤く染めると私から目を逸らした。
どうしちゃったんだろうか。何だか様子がおかしい。


「べ、別に唯先輩の事ずっと見てたとか、そ、そんなんじゃないんですからねっ! 様子が変だったからどっか具合悪いのかなとか、ちょっと心配だなとか、そんな事これっぽっちも思ってないんですからっ!」


真っ赤な顔で早口モードのあずにゃん。
そのマシンガントークに私の頭は追いつかない。


「え、えーと、あ、あずにゃん…?」

「あっ!…いやその…あの…」


今度は真っ赤な顔で俯いてしまった。
そんな挙動不審なあずにゃんを前に、私は何だか可笑しくなってぷっと笑ってしまう。


「あはは♪ 何だかあずにゃん変~」

「むっ! へ、変なのは唯先輩の方じゃないですかー!」

「そんな事ないも~ん!」

「もう!唯先輩ったら…ふふ♪」


私達はひとしきり笑い合う。
そのおかげか、いつの間にか緊張が解けていた。
プレゼント渡すだけであんなに悩んでいたのが嘘のように。



「ふぅ……えーとね、あずにゃん」

「はい…」

「これ…なんだけど…」


後ろに隠し持っていた包みをあずにゃんの前に差し出す。
一応クリスマス用に包んでもらったちゃんとした包みだ。
…包んでくれたのは憂だけど。


「え、えーとコレは?」


あずにゃんは包みと私の顔を交互に見ながら困惑気味。


「ク、クリスマスプレゼント…なんだけど」


つ、ついに言ってしまった。
さっき落ち着きを取り戻したはずの心臓がまた高鳴りだす。
顔中が火照り、耳まで熱くなってくる。


「あ…な…え? だ、だって…」


さらに困惑状態のあずにゃん。
言葉を返そうにも何をいっていいか分からないといった感じだった。


「も、貰ってくれるかな…」

「あ、は、はい…」


あずにゃんに包みを手渡すと、あずにゃんは包みを見つめたまま固まってしまった。


「こ、これってプレゼント交換のプレゼントじゃないんですか? で、でもプレゼント交換の時は別のプレゼントでしたよね?」

「え、えと…それは交換用じゃなくて…その…あずにゃんだけに…渡そうと思って…」

「そ、それって…もしかして…」


私の言葉に何故か顔を真っ赤にしてしまうあずにゃん。
包みを見つめながら何やらぶつぶつと呟いている。
何て言ってるかは聞こえなかったけど。


「あ、開けてみてもいいですか?」

「う、うん…ど、どうぞ」


中身を喜んでもらえるかどうかまで頭に無かったからさらに緊張してきた。


(あっ!そ、そういえば…!)


そこでようやく私の作ったマフラーが微妙な作りだったのを思い出す。
あずにゃんに渡すことで一杯一杯だったから、すっかり忘れてた。
もしこんなのいらないって言われたらどうしよう…。

そんな私の心情なんて気付くわけもなく、あずにゃんはごそごそと包みから中身を取り出す。
これでもう後戻りはできなくなった。


「えーと…これって、マフラー…?」

「う、うん…じ、実はそれ…私が編んでみたんだけど…」

「え…えぇっ!? こ、これ…唯先輩が作ったんですか!?」

「う、うん…」


私の手編みと言う事であずにゃんも驚きを隠せない。


「これが…唯先輩の手編みの…」


あずにゃんは驚いた表情のままマフラーを見つめる。
マフラーは雪のように真っ白で、黒い毛糸で小さくA.Nとあずにゃんのイニシャルまでついている。
正真正銘、世界に1つしかないあずにゃんだけのマフラーだ。


「ん?…でもあれ? これって…」

「っ!」


ああっ!
ついに気付かれてしまった!
ど、どーしよ!


「あの…唯先輩」

「な、なにかな…?」



「このマフラー…すっごく長いですね?」



「うぅ…」


そうなんです…。
私の作ったマフラー、普通のマフラーよりも長くなっちゃったの。
あの日、憂に言われた事を考え込んでいたせいでこうなっちゃったんだ。
考え込んでても手は止まらず――そんな感じ。
気付いた時には既に遅くて、作り直す暇もなかった。
何せ完成したのは今日の朝方だったから。
徹夜で寝不足のせいってのもあるかもだけどね。


「や、やっぱり嫌かな…そんなマフラー…」


ここで嫌だって言われたら、私もう立ち直れないかもしれない。


「…」


けど私の問いかけにあずにゃんは答えない。
そして答えるかわりに手に持っていたマフラーを自分の首に巻きつける。


「どうですか?…似合います?」


そう言いながら優しく微笑むあずにゃん。
私の悩み事はどうやら杞憂に終わったようだ。
その笑顔は、私の贈り物を心から喜んでくれているものだってわかったから。


「う、うん! すっごく似合ってるよ!」

「そうですか、よかったです。…あの、唯先輩」

「ん、なーに?」

「ホントにありがとうございます。私のために…」

「ううん、喜んでくれてホントによかったよ…」


あずにゃんの心からの笑顔――それが私にとって一番のお礼だから。


「そ、それでその…唯先輩…わ、私――冷たっ」

「ど、どーしたのあずにゃん」

「い、今何かほっぺに冷たいものが…」

「んー?…わぁ、あずにゃん見て見て! 雪だよ!」


どうやらあずにゃんの頬に落ちたのは雪だったようだ。
さっきまでは全然降っていなかったのに、空を見上げると雪が深々と降っていた。
これはまさしく――


「ホワイトクリスマス…ですね」


先に言われてしまった。
あずにゃんは雪を見つめながら愛おしそうに目を細めている。


「ロマンチックだね――くしゅんっ!」

「ゆ、唯先輩!…だ、大丈夫ですか」

「だ、だいじょーび、だいじょーび…ちょ、ちょっと寒いだけだから…」


ホントは結構きつかった。
多少着込んでいても、やっぱり外は寒いし。
でももうちょっとだけ2人きりであずにゃんと雪を見ていたかったから。

けどあずにゃんには私が無理してるってわかっちゃったみたい。


「ぜ、全然大丈夫じゃないですよ!…あっそうだ、先輩ちょっとこっちきてください」


あずにゃんは私に手招きする。不思議に思いながらもあずにゃんの傍によると、あずにゃんは自分の首に巻いたマフラーの余った部分を私の首に巻きつけてきた。


「あ、あずにゃんっ!?」


これには私も驚いて声を上げてしまう。


「これでちょっとはあったかくなるんじゃないですか?…ふふ♪ 長めに作っておいて正解でしたね、唯先輩」


た、確かにこれはあったかいけど…。


「で、でもでも…これはちょっと恥ずかしいかも…」


本当はちょっとどころの話じゃなかった。
いくら長めのマフラーだからって2人で巻くにはちょっと短い――そうなると必然的にお互いの顔が近づくってことで…。
あずにゃんの顔がすぐ近くにある――それを意識しただけで私の顔は茹ったタコみたいに火照っていくのだ。


「唯先輩大丈夫ですか? 顔真っ赤ですよ?」

「だ、大丈夫だよ、うん!」

「そうですか…なら、いいんですけど…」


ごめんなさい嘘言いました。
全然大丈夫じゃないです、はい…。
1つのマフラーを2人で巻くなんて、何だかまるで恋人同士みたいな事してるなぁーとか、そんな血迷った事を考えちゃいました。


そんな時だった。
あずにゃんは私の手をぎゅっと握り、優しく私の名前を呼んだ。


「唯先輩…」


考え込んでいたせいってのもあるけど、いきなり手を握られたのと、急に名前を呼ばれたことで私の身体は一瞬ビクッと跳ねる。


「っ…な、なぁに…」


そしてあずにゃんの方に顔を向けようとした瞬間――


「…ん」


私のほっぺに何か柔らかいものが押し当てられた――
それは柔らかくて暖かかくて、何だかいい匂いまで漂ってくる。


もしかしてこれって…唇…?

あぁなるほど…私、ほっぺにちゅーされちゃったんだ。


時間にして5秒で到達した一つの答え。
私のほっぺに触れていた、柔らかくて暖かい感触の正体が、あずにゃんの唇であることを理解した。

あずにゃんはそっと唇を離した。
その時見たあずにゃんの顔は真っ赤に染まり目が潤んでいた。


「…あずにゃん、あの…その…」


もっと慌てるかと思っていた私の心も
自分でもビックリするくらい落ち着いていた。
そしてあずにゃんに聞こうとした。

――なんでキスしたの?


でもその答えはあずにゃんが教えてくれた。


「わ、私からのクリスマスプレゼントですっ! 私ばっかり貰ったままじゃ悪いから、と、特別…なんですからねっ! きょ、今日だけなんですからっ!」


だから勘違いしないでください――とあずにゃんは続けた。
キスしておいて勘違いも何もないような気がするけど、そんな事を考えるのは野暮な気がした。


それからの私達は口数も減ってただ寄り添いながら雪が深々と降るのを眺めているだけだった。けど不思議と居心地は悪くない。それどころか胸がぽかぽかあったかくて、少しでもこの時間が続いて欲しい――そんな気分だった。


「ねぇあずにゃん…」「あの先輩…」


私達の声が重なる。


「あ、あずにゃんから…」「ゆ、唯先輩から…」


また重なる。


「じゃあ一緒に言おっか」


「…そうですね」


何となくだけどあずにゃんが何を言いたいのか分かってしまった。
きっとあずにゃんもそうなんだ。


「「せーの!」」




  メリークリスマス!




おしまい



【あとがき】
というわけでメリークリスマスです!
とりあえず間に合ってよかったです…ホントに
誕生日ssの時は梓がメインでしたので今回は唯メインでした。
もうちょっと凝ったものを作りたかったんですけど、
時間がなかったので、今回はほとんど唯と梓しか出番がありません
それでも結構長文になったんですけどね^^

それではまた!






[ 2009/12/24 21:15 ] 未分類 | TB(0) | CM(2)
はじめましてw
けいおんで、ネットサーフィンしていたら、こちらのブログ様のほうに行き着きましたw。すごく素敵なブログですね^^。ぜひともまた遊びに来させていただきたいですw。

ちなみに、以前携帯のけいおんのランクサイトさんを覗いていたときも、同じお名前のところを拝見していたのですが、今は見ることできませんが、そちら様と金たろう様のこちらのブログさんは同じなのでしょうか^^?そちらのほうは、どうしてかランクから出ているようで、すごくさびしかったので、もし同じならすごくうれしいですw。

それと、こちらのテンプレートをおつくりなられていらっしゃる方すごいですよね^^。私も、ブログ初めて間もないのですが、先日まで同じの使ってました。昨日からは、同じ作者様のテンプレートを使わせていただきますw。

それと、初めての訪問・コメントで、読みにくい長文となってしまって申し訳ありませんでした(悪い癖です^^;)
[ 2009/12/26 15:30 ] [ 編集 ]
凄いですねw。
とても、素晴らしい小説公開してくださって有難うございましたw。こんなしっかりした文章を書ける「金たろう」さん凄いですw。

携帯からも、いつも読ませていただいていたのですが、どうしてか見れなくなってしまい、一時はさびしい思いしていましたが、こんな素晴らしいブログさん発見して嬉しいです。けいおんキャラ皆好きですけど、唯や梓お気に入りなので、これからも遊びに来させていただきますね。

って、すみません。また長くなってしまいましたので、今日はこの辺で失礼しますねw。
[ 2009/12/30 18:20 ] [ 編集 ]
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